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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【体系化】ビジネスの現場で役立つマネジメント理論3選。

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「こういう問題が起こった時っていうのはさぁ~」

 

「そういう場合の時にはさぁ~」

 

会社の先輩や上司から、このような問題解決やマネジメントにまつわる訓示を聞かされる日々を送ってるのは、僕だけではないはずです。

 

 

長年の実務経験や人間関係を通じて、彼らが教えてくれるアドバイスは事実に裏打ちされていて、有益なものに違いはありません。

 

しかし、その背景まですべてを理解することはできません。

 

 

断片的に教えられる情報からの理解を僕らは迫られています。

 

 

不足している情報は俺の生きざまから察してくれ。という状況です。

 

ここで大切なことは、僕らがするべきなのは、

断片な情報のピースをひたすらつなぎ合わせていく作業ではなく、

ビジネスにおける体系的な理解を深め地図をつくり、

彼らの言うピースが地図のどこを埋めようとしているのかを把握することだと思っています。

 

そうすることで、

余計な小言に聞こえていた上司のアドバイスが活きた知識に変わり、

自分自身の血肉に変わっていくはずです。

 

目次

 

 

体系的なビジネス知識を身に付ける為には何が必要か?

 

答えは、過去の先人たちが残した体系化された理論を学ぶことです。

 

この記事では、『マネジメントの基礎理論』を参考にして、そこで紹介されている18人の巨匠の中から、特に重要と思われる3名を抜粋してその内容を紹介していきたいと思います。

 

マズロー欲求段階説

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欲求段階説の理論

「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、人間の欲求を5段階に理論化したものです。

人間には5段階の「欲求」があり、1つ下の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとする基本的な心理的行動を表しています。

 

具体的には、以下の5つの階層になっています。

  1. 生理的欲求
  2. 安全安定
  3. 所属愛情、社会的
  4. 自我、尊厳
  5. 自己実現

 

欲求段階説のポイント

人の欲求は段階的であり、

1つの欲求が満たされないと、次の段階には進めない。

という点です。

 

例えば、

 

「給料に不満があって退職を考えてる」

という社員に対して、

 

「報酬がすべてではない、仕事のやりがいを考えなさい。」

といくら説得しても、

 

退社を検討している本人としては、「金銭面の問題」が解決しない限りは、

それより上位概念である「やりがい」(自己実現)のステップに段飛ばしで進むことはできないのです。

 

つまり、このような場合は、無理に上位ステップの話をするのではなく、

「金銭面の問題」に徹底的に向き合うことが大切です。

 

  • そもそも、使い方にムダや無理がないか一緒に検討する。
  • 控除や支給が受けられる可能性がないか検討する。
  • 将来的な昇給プログラムを具体的に示す。

 

ハーズバーグの動機付け理論

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動機付け理論

フレデリック・ハーズバーグが提唱した職務満足および職務不満足を引き起こす要因に関する理論です。

 

人間の仕事における満足度は、ある特定の要因が満たされると満足度が上がり、不足すると満足度が下がるということではなくて、「満足」に関わる要因(動機付け要因)と「不満足」に関わる要因(衛生要因)は別のものであるとする考え方になります。

 

動機付け理論のポイント

 

人間の仕事における満足度は、

 

ある特定の要因が満たされると満足度が上がり、

 

不足すると満足度が下がるということではないという点。

 

例えば、

 

「仕事で輝かしいキャリアを歩んでいるのに不幸」

という人がいます。

 

このような人の仕事に対する価値観を紐解くと、

 

  • 動機付け要因→家族と過ごす時間
  • 衛生要因→仕事での対価

 

つまり、その人にとって満足を感じることができる要因は、

 

「家族と過ごす時間」にも関わらず、

 

その時間を安定・安全にさせる手段としての「仕事」。

 

それに時間を奪われすぎていることが、不幸の原因となっているのです。

 

このような場合としては、以下のようなことが検討されます。

 

  • 上司や取引先との勤務時間外の付き合いを減らす。
  • 余暇の時間が十分とれる部署へ異動する。
  • 自分の望む勤務体系の会社へ転職をする。

 

メイヨーのホーソン実験

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ホーソン実験の理論

 

エルトン・メイヨーが面接調査、バンク配線作業実験などの研究を通して、労働者の作業能率は、客観的な職場環境よりも職場における個人の人間関係や目標意識に左右されるのではないかという結論を出したものです。

 

ホーソン実験のポイント

 

集団はフォーマルよりインフォーマルな方が、活動が活発化。

 

例えば、

「あるチームが結果を出せずに伸び悩んでいる。」

 

こんなケースがあった場合、メンバーの見直しの必要があるかもしれません。

 

ホーソン実験の結果にもあるように、

 

人事や上司等が客観的評価から決めたチームのメンバー選定は、

 

一見合理的かもしれませんが、必ずしも良いチームとは限りません。

 

具体的にチームを組む際に以下のような検討が必要です。

 

  • メンバー候補の自由意思を尊重する。
  • メンバー候補の中でもキーマンに意見を聞く。
  • 自主的に生まれた小集団でチームをつくる。

 

考察

 

今回ご紹介した理論に当てはまる事例は、会社での仕事の中で溢れています。

 

そのような問題に対して、直感的に答えることもできます。

 

しかし、理論を知っていてそのフレームに当てはめて考えることで、

 

その場しのぎの解決策だけでなく、

 

根本的な原因を突き止めることや、

 

長期的な解決策を提示することにつながるのではないかと思います。

 

ぜひ、皆さんも先人たちの知恵を活用してみてください。