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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【80:20の法則】全体の上位20%になるということ。

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全体の上位20%になるということ。 

 

「利益の80%は、20%の顧客がもたらす。」

「成果の80%は、20%の労力で上げられる。」

 

 

つまり、世の中の原因と結果を分けた場合、

ごく少数の原因が、ほぼつねにほとんどの結果を生み出している。

という主張です。

 

これは、100年以上前にイタリアの経済学者が発見した

 

パレートの法則

 

と呼ばれるものです。

 

この法則は、現代においても普遍的なものだと言えます。

 

  • 世界経済は、GAFAのようなごく少数の企業が牛耳っている。
  • YouTubeの総再生数は、ヒカキンのようなごく一部の人気YouTuberが占めている。
  • ブログ収益の市場も、マナブさんなどのごく一部の人気ブロガーが占めている。

 

など、僕らの身近なところにも、

このパレートの法則は当てはまります。

 

では、ビジネスにおけるマネージャーという役割に絞って、

このパレートの法則を当てはめるとどのようなことが言えるのか?

 

その研究を行ったのが、

ボストン・コンサルティングや、

ベイン・アンド・カンパニーを渡り歩き、

L・E・Kコンサルティングを創業したリチャード・コッチ氏です。

 

リチャード氏は、このように語ります。

 

「会社や組織は、平均ばかりに目を向けて、極端や例外には目を向けない。

だが、本当に大切なことは、極端や例外の中にある。」

 

つまり、社内で希少な存在になるべき。

というのが、リチャード氏の主張であると言えます。

 

ではそのような存在になる為に、

マネージャーにとって大切な「極端さ」や「良き例外」とは、

どのようなことなのでしょうか?

 

並外れたマネージャーになる為の3つの資質

 

意義を求める。

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コンサルタントのプロフェッショナル。

そして、独立後に起業した事業を売却して一生の生活に困ることなくなった

本書の筆者。

 

彼のような経歴の持ち主でも、事業を引退した後は、生きることの意義がなくなり、

途方に暮れてしまったと語られています。

 

しかし、彼はその後、「まだ誰も書いたことがないような書籍の執筆」という新しく壮大な人生の意義を見つけ、人生後半のスタートを切っています。

 

それだけ、「意義」というものは人間の生きる指針や行動に影響にもたらすのです。

 

でも、「人生の意義」を明確に持っている人というのは、そこまで多くありません。

むしろ、持っている人の方が、少ないのではないでしょうか?

もちろん、僕もその一人です。

 

そんな、僕らに筆者はこのようなアドバイスをしてくれています。

 

「意義あることとは、それぞれの人が持つ想像力や才能を活かして、

何かを創造し、成し遂げることである。

 

それは、個人の持つ資質を個性の領域から、プロフェッショナルの領域に昇華させることである。

  • 80%の人間は、個人の資質を「個性」にとどめている。
  • 20%の人間は、個人の資質を「プロフェッショナル」に高めている。

 

その為には、以下のようなことを見つけるべきである。

 

あなたにとって

 

  • 労力をかけないで、誰よりも速く、うまく、優雅にできることは何か?
  • 思索が得意か、行動が得意か。どんなタイプの思索や行動が得意か?
  • 一人だけ違う方向を目指し、それが正しかったのはいつか?

 

怠け者である。

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驚かれるかもしれませんが、筆者が社会の上位20%になる為に、

最も重要な要素は、この「怠け」の要素が最も重要だと主張しています。

 

第二次世界大戦中に、ドイツで天才将軍としてその手記が戦後までベストセラーとなったプロシア貴族のマンシュタイン将軍は、部下の将校を以下のような4つのタイプに分類しています。

 

・怠慢で無能な将校

⇒害がないので、放っておく。

 

・勤勉で有能な将校

⇒細部まで適切に考慮するので、優秀な参謀になる。

 

・勤勉で無能な将校

⇒どうでもいい仕事を作り出して迷惑なので、即刻クビにする。

 

・怠慢で有能な将校

⇒最高責任者にふさわしい

 

 

同じ原則は、現代のマネジャーにも当てはまります。

 

怠慢そのものは、決して美徳ではありません。

しかし、高度な頭脳を駆使して考え抜くような場面では、非常に有効に作用するのです。

 

自分の時間に極めて高い価値をおき、

誰にも邪魔されないで物事を考える自由があり、

したがって快適で、それゆえ雑事は避けたいと考えるのです。

 

悲しいことにその雑事は、庶民的資質を発揮して、残った人間が片付けるのが、

世の常とも言えます。

 

僕らが最も気をつけなければいけないのが、

考えない怠け者になってしまうことです。

 

哲学者クリストファー・モーレーは、

「怠ける」ことの難しさについて、こう語ります。

 

「哲学的な怠慢は、慎重に理屈づけられた経験分析にもとづくものだ。

獲得した怠慢である。

生まれながらの怠け者は尊敬できない。

尊敬できるのは、人生の確固とした基盤から怠慢を生み出した人だ。」

 

 戦略的である。

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戦略的である。とはどのようなことを言うのでしょうか。

 

「戦略的と言われる人」と、「一般的と言われてしまう人」の特徴をまとめました。

 

戦略的な人

  1. 動くよりも考える。
  2. 決まり事は否定する。
  3. 少ない労力で多くの成果を上げる。

 

一般的な人

  1. 考えるよりも動く。
  2. 規律や規範に従う。
  3. 労力をかけて雑事をこなす。

 

両者の大きな違いは、

既存の固定概念に捉われることなく、自分で思考ができるかどうかという点です。

 

そのような思考によって生まれるものは、

 

  • ビジネスのあり方を劇的に変える方法
  • 優れたビジネスモデルの考案など

 

創造的な付加価値が高いものになります。

 

世界の戦略的起業家たちの事例も引用してみてきたいと思います。

 

マーク・ザッカーバーグ

Facebook

⇒同窓生が自分の写真や関心事や写真を公開する、

実社会の「Facebook」をサイバースペースに移し、SNSを構築した。

 

 

ラリー・ペイジセルゲイ・ブリン

google

⇒「世界の情報を整理し、誰でも入手できるようにする」というビジョンのもと、

既存のどの検索エンジンよりもはるかに高速でシンプルな検索システムを構築した。

 

 

■レイモンド・アッカーマン

「ピック・アンド・ペイ」(南アフリカのスーパーマーケット)

⇒「善を行うのが、良い企業だ。」という信念を掲げ、

アパルトヘイト政府と大手石油会社が不透明な取引を続ける中、

レイモンドは石油を市民が手の届きやすい価格で販売した。

 

 

考察

 

今回は、ビジネスマンがパレードの法則に基づく「少数の上位」になる為の

方法についてまとめました。

 

自分なりに感じた答えは非常にシンプルで、

「自分の信念に正しく行動する」

ということに尽きると思いました。

 

  • 自分の信念を見つけること。
  • その為に、より多くの時間を投下すること。
  • それを達成する為の思考を考え抜くこと。

 

これらは、どれも簡単なことではありませんが、

日々の生活、そして仕事の中で、

 

「今、自分のしていることは、信念に基づいているか?」

 

と問い続けることが大切なのではないでしょうか?