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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

『1分で話せ』から学ぶ「相手に伝わる」プレゼンフレームワーク3選。

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『1分で話せ』から学ぶ「相手に伝わる」プレゼンフレームワーク3選。

 

「あれも伝えなきゃ」

「これも伝えなきゃ」

 

僕の過去の社内プレゼンテーションは、とにかく持てる情報をすべて網羅しなければいけないという強迫観念に駆られた詰め込み型のスタイルでした。

 

「聞き手から何か突っ込まれたらどうしよう?」

 

という守りの姿勢で話をしていたことも、詰め込み型になってしまっていた原因の一つかもしれません。

 

しかし、そのようなスタイルで行うプレゼンの終了後には、満足しているのは自分だけで、聞き手の社員は、何か釈然としてモヤモヤを抱えた表情をしていました。

 

結果として、プレゼンを通じた主張が全く伝わっていないということでした。

 

プレゼンをする意味とは、相手に聞いてもらうことで、「アクションを起こしてもらう」ことに他なりません。

 

何事もなくプレゼンを終えることが目的ではなく、むしろそれだけでは何の意味もない時間であるとも言えます。

 

そんなプレゼン下手すぎる僕が出会った1冊の本が、伊藤洋一氏の大ベストセラー『1分で話せ』です。

 

この本で学んだことを実践がきっかけで、コミュニケーションの考え方の変化や、自分の言葉で相手を動かすことの重要性を実感しています。

 

この記事では、『1分で話せ』の書籍の中でも特に自分が大切だと思っている部分を抜粋してシェアできればと思います。

 

自分の主張とは何か?

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著者の伊藤氏は、「主張」についてこのように書いています。

「自分の中にあるデータや自分の外にあるデータを加工しながら結論を導き出すこと。」

 

つまり、事実やデータは結論ではない。ということです。

 

僕にとってもあるあるなのですが、現状分析を綿密に行って、その結果を報告することを自分の主張になってしまっているケースはよくあります。

 

ですが、相手からしてみれば「で?それが、なんなの?」となってしまいます。

 

情報収集やヒアリングに集中していると本来の目的を忘れ、その作業を遂行すること自体が自分の目的になってしまう場合も多いです。

 

しかし、そこから一歩踏み込んで自分がその事実やデータから何を考えるのか?

ということが最も時間を割くべきポイントなのです。

 

根拠は3つ

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自分の主張が出来上がったら確認すべきことがあります。

それは、根拠は何か?ということです。

 

相手に伝える時に、根拠が1つしかなければ、「それ、本当に大丈夫?」となんとなく心もとない印象があります。

 

かといって、根拠をあまり多く羅列しすぎても、相手の頭に入り切りません。

 

著者の伊藤氏もこの点については、「3つ」という数字をちょうどよい数として挙げています。

 

その理由も3つあります。

  1. 人間は「縦/横/高さ」という3次元の世界に生きていて3になじみがある。
  2. 「ホップ/ステップ/ジャンプ」のように覚えやすさとリズム感がある。
  3. コンサル業界でも、3という数字が重視されている。

 

著者の経験談としてもこんなことが書かれています。

「講演でも、「理由は3点あります。」と指を3本出して伝えた瞬間、聞いている人たちは、手元を動かし、メモを取り始めるのです。」

 

「相手に伝わる」3つのフレームワーク

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実際に主張と根拠を固めて、相手に伝える際の実践的なテクニックとしてフレームワークが存在します。

 

フレームワークは、世の中に様々なものが存在しますが、書籍の中でも印象に残った3つのものを紹介したいと思います。

 

1.PREP法

Point(主張)⇒Reason(理由)⇒Example(例)⇒Point(主張)

 

このフレームで大切なことは、例を用いるということです。

 

主張の根拠となる「理由」は、多く場合は抽象的になりがちです。

 

主張:私は会社がとても好きです。

根拠:働きやすく、いい人が多く、やりがいがあるからです

 

ここの根拠の部分を、例を出して具体化することでかなり伝わりやすくなります。

 

  • 働きやすい⇒リモートワークの環境が整備されている。
  • いい人が多い⇒足を引っ張る人がいない。
  • やりがいがある⇒新しい事業をどんどんチャレンジしている。

 

2.SDS法

 Summary(まとめ)⇒Detail(詳細)⇒Summary(まとめ)

 

大枠の構成はPREP法とほぼ同様ですが、PREP法が論拠の正しさをメインに伝えていくのに適しているのに対して、SDS法は主張を伝えることが重視されたフレームワークだと言えます。

 

3.PCSF法

Problem(問題)⇒Change(変化)⇒Solution(解決策)⇒Future(未来)

 

社会変化が激しい昨今においては、既存のシステムが数か月、数年という陳腐化してしまうということも珍しくありません。

 

常に変化に対応する為に、新しい試みが必要になってくる現代ビジネスにおいて、活躍するフレームワークだと思います。

 

まとめ

「人は他人の話の80%は聞いていない。」と言われます。

 

フレームワークを構成する要素でもある大切なことは繰り返す。ということが非常に重要なポイントだと思います。

 

まず結論から。そして結論で締める。

という流れを持ってようやく他人からすると、「何かあいつこんなこと言ってたな。」くらいの認識だと思います。

 

だからこそ、特にマネジメントに携わる僕のような立場の人間は、1度伝えるのではなく、大切なことは口が酸っぱくなるくらい、同じことを繰り返し伝え続ける。というのが、大切なのかもしれません。