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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【書評】「1日ひとつだけ強くなる」から学ぶプロの継続マインド。

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【書評】「1日ひとつだけ強くなる」から学ぶプロの継続マインド。

「継続は力なり」

をモットーとしている僕にとってタイトルだけで心に刺さった1冊が、世界一のプロゲーマーである梅原大吾氏の著書である「1日ひとつだけ強くなる」です。

 

本書では、優れた才能を持ちながらも、日々の地道な鍛錬を欠かさない継続の秘訣について語られています。

 

今回の記事では、その中から特に心に響いたポイントを抜粋して、ご紹介していきたいと思います。

 

梅原大吾氏の略歴。

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梅原氏の日本での愛称はウメハラ、ウメ、ウメさん、ウメちゃん。アメリカでは本名のDaigoのほか、The Beast, Daigo the Beastというニックネームでも知られる。

 

2D対戦型格闘ゲームにおいて数々の大会を制している、国際的に著名な格闘ゲームプレイヤー。とりわけカプコン社製の対戦型格闘ゲームで実績を多く残し、同社開発本部長(当時)の岡本吉起から「10年に一人の天才」と呼ばれた。

引用:Wikipedia

 

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10歳…格闘ゲームに出会う

16歳…格闘ゲームの全国大会で優勝。初の日本一になる。

17歳…格闘ゲームの世界大会で優勝。初の世界一になる。

19歳…格闘ゲームの全国大会で三連覇を成し遂げる。

22歳…世界最大級の格闘ゲームトーナメントEVO2003に出場し、2つのカテゴリーで優勝。

23歳…EVO2004に出場後、ゲームの第一線を離れる。

27歳…ゲーマーとしての復帰。

28歳…EVO2009でカテゴリー優勝

29歳…ゲーム関連企業とスポーンサー契約を結び、プロゲーマーに。

「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマー」としてギネスに認定される。

その後、・RedBull・HyperX・Cygamesなどとスポンサー契約を行い、現在も活躍を続ける。

 

https://employment.en-japan.com/myresume/entry/2019/12/20/103000

 

強くなるための視点

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梅原氏がゲームにおいて意識していることは、「視点」を高くすることだと言います。

つまり、全体を広く見渡すような大局的な視点を持つことが重要なのです。

 

例えば、格闘ゲームにおいて多くのゲームプレイヤーは、

  • どのキャラを使うべきか?
  • どんなワザを使うべきか?

というような視点の低い部分に時間を費やしてしまいます。

 

そうではなく、ゲームのどこに「どうすれば勝てるゲームなのか?」ということを徹底的に考えることを梅原氏は大切にしています。

 

この「手段からでなく、目的から」という考え方は、ビジネスやその他多くのことにおいても共通していることだと感じます。

 

強くなるためのマインド

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1.遠回りをしてでもやるべきことを見つける

梅原氏は23歳の時に、一度のゲーマーとしての第一線を離れています。

 

その理由は、当時の日本において「プロゲーマー」という仕事は非常にマイノリティであり、「本当にゲームを仕事として続けていけるのか?」という自分の未来に対する葛藤からだったといいます。

 

その後、梅原氏は麻雀や介護の仕事に挑戦しますが、ゲームをやっていた時のように、「心の底から楽しい」という感情が芽生えることはなかったそうです。

 

その経験から「やはり、自分にはゲームしかない」ということに改めて気づいたそうです。

 

つまり、あえて遠回りをしたことによって、「ゲーマー」として生きていくことに対する不安や葛藤を解消することができたのだと言えます。

 

2.1日ひとつだけ成長をメモする

ゲーマーとしての苦悩は、毎日毎日、同じタイトルのゲームを繰り返しやり続けなければいけないということです。

 

どれだけゲームが好きだとしても、さすがに飽きてきたり、気持ちがのらないこともあると言います。

 

そんな生活の中でも、梅原氏が努力を継続できている秘訣の一つとして、「1日ひとつだけ成長をメモする」という方法があります。

 

それは、自分にしかわからないような小さな変化を見つけて、成長実感を得ることで、モチベーションを上げるという方法です。

 

「変化の発見」⇒「成長実感」⇒「モチベーションに転換」

 

とにかく、このサイクルを回し続けることが、梅原氏の成長の根幹なのです。

 

3.燃え尽きず、同じ姿勢で走り続ける。

 

梅原氏がプロとして勝ち続ける為に、大切にしているマインドとして「燃え尽きないこと」を重要視してことがあります。

 

その理由について、以下のように語ります。

 

「大会が終わった後も、試合は続く。その後も走り続けている人たちはいるから、いちいち燃え尽きていたらどんどん置いていかれていってしまう。

プロとして大切なのは、1回だけ優勝することではない。常に適切なパフォーマンスを維持し、能力に見合ったステージで闘い続けられるようにしておくことだ。

ゴールテープを切ることで灰になり、後は知らないというのはアマチュアのやり方だ。

少なくとも、コンスタントに試合を行うプロである、という観点に限定するなら、勝ち方を間違えている。」

 

この発言からは、目標設定に対する重要な示唆があると感じます。

 

何か一つ明確な目標を設定することは、短期的な瞬発力を発揮する為には大切なのことですが、それだけに捉われていてはダメで、より長期的かつ大きな目標も同時に持ち続けることの大切さを教えてくれます。

 

まとめ

ゲームという一般的には娯楽に分類されるジャンルにおいても、それを突き詰めることで人が生きていく上で大切なことを学ぶことができるのだと感じました。

 

個別の具体的な事象を突き詰めることで見えてくる抽象的な事象は、様々なことに応用できる広がりを持っています。

 

「心から楽しい」と思える何かと出会った時、それを突き詰めて広げていく為のたくさんのヒントを本書から学ぶことができました。