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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

職場でウソをついて欠勤した部下を対応して考えたこと。

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職場でウソをついて欠勤した部下を対応して考えたこと。

 

職場でのウソは、主に3種類あります。

  1. 人を騙したり、陥れるための悪意のウソ。
  2. トラブルや問題を回避するための保身のウソ。
  3. 良かれと思って誇張したり、期待することを現実の事のように言う善意のウソ。 

 

悪意あるウソは当然許されないことですが、

「ウソをつく」ということは、社会人として世渡りをしていく上で、

ある程度必要な場合もあります。

また、どこからがホントで、どこからがウソであるか不明確な時もあります。

 

その場面に直面した時の判断として、

「ウソ」とどう向き合えばよいか?を考えさせられる出来事がありました。

 

ウソをついて欠勤してしまったTさん

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Tさんは中年の女性社員です。

 

彼女はある問題を抱えていました。

それは、仕事の遅刻欠勤が非常に多いことです。

 

しかし、そこには理由があって、

 

  • シングルマザーであること。
  • 小学生の息子さんの身体が弱いこと。
  • 両親の介護があること。

これらの三重苦を抱えていました。

 

そのような彼女の状況に対して、

遅刻や欠勤の連絡が入っても、その穴埋めの調整は簡単ではありませんでしたが、

受けれざるを得ないと思っていました。

 

しかし、僕はある時、

Tさんと仲の良いメンバーからこんなよからぬ話を耳にしました。

 

「Tさんは、息子さんやご両親の体調の事を理由に、

会社を欠勤して遊んでいる。」

 

という内容です。

 

しかも、欠勤したハズの日に、日帰り旅行を楽しんでいる様子が、

アップされているプライベートなSNSの画像まで出回っていたのです。

 

Tさんは以前から、

勤務日数が足りていないことが、

社内でも問題になっていました。

 

Tさんはどんな精神状態だったのか?

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証拠がでてしまった以上、僕はTさんと向き合わなくてはいけません。

しかし、SNSの画像の話は一切しないことにしました。

 

社内の上司が、プライベートのアカウントの存在を知ってしまっていること自体で、

様々なトラブルにつながり本質的な問題が解決できないと思ったからです。

 

「最近のご家族の調子はどう?」

といった感じで軽く話を振ってみると、

 

  • いつも不安で常に寝不足。
  • 急な病院や学校からの呼び出しに疲弊している。
  • 仕事も出られない日があって申し訳ないと思っている。

 

そのような感じの内容でした。

 

「日々本当に大変なんですね。息抜きとかはできてるの?」

 

と聞くと

 

「そんな時間は全くありません。

ここ最近ずっと父親の体調が悪くてかかりっきりなんです。」

 

その話を聞いて、それがどこまでの事実なのかわかりませんが、

少し同情もしました。

 

仕事、育児、介護に追われる中で、

僕には計り知れないほどのストレスやプレッシャーを感じているのだろうと思ったからです。

 

だからもし仮に、介護の為に仕事を休むつもりが、

たまたまお父様の体調がその日は調子が良くて、つい息抜きをしてしまった。

という理由であれば、多少仕方ないかな?

とも思ってしまうのです。

(これまで、どの程度欠勤日を息抜きに充ててきたかはわかりかねますが…)

 

そこで、集中的にまとまった期間をとってケアをできないか?と

介護の為の休暇制度もTさんに勧めましたが、

「本当に必要な時がいつくるのかわからないから。」

という理由で、それは受け入れてもらえませんでした。

 

どうすれば仕事との両立ができるのか。

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しかし、会社員として勤務している以上は、

契約上の労働はしてもらわなくてはいけません。

 

Tさんが少しでも仕事に向き合えるように、

考えたことは、

「仕事の目的を整理する」

ということです。

 

Tさんはプライベートで抱える問題とは裏腹に、

仕事面では、小売業の実店舗である現場で働きたい。

という強いこだわりがありました。

 

しかし、労働するのに絶対に出勤をしなければならない今の現場は、

Tさんの抱える問題と非常にアンマッチでした。

 

もう一度、なぜ現場が良いのか?という部分を整理して、

例えば、リモートワークが可能な部署では、

どうしても仕事のやりがいが見いだせないのか?

という部分まで話し合いが必要だと感じました。

 

Tさんとのその後

 

Tさんは結果的に、リモートワークという選択はしませんでした。

やはり、色々な意味で彼女のやりたいことができないそうです。

 

しかし、その選択をするのであれば、

勤務日数を満たせるように、家庭面と自己管理も必要だし、

それはものすごく大変に思われるということも話した上で、

それでも大丈夫という決断をTさんはしました。

 

あと、僕にできるのは、

日々の業務や精神面で少しでも負担を軽くしていくことだと思います。

 

部下自身の仕事に対する思いと、

個々が抱える事情のマッチングは、

本当に難しいと思います。

 

どちらかが破綻してしまわないように、

ギリギリのところでバランスを取りながら、

なんとかやっていかなくてはいけません。