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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【企業分析】ランドリージローに学ぶ潜在マーケットの掘り起こし【敷布団丸洗い】

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【企業分析】ランドリージローに学ぶ潜在マーケットの掘り起こし【敷布団丸洗い】

 

皆さん、寝具のお手入れってどのように行っていますか?

 

僕自身は、月に1~2回程度の天日干しとレイコップを併用しながら、

行っています。

 

しかし、実際のところその手入れ方法で、ほんとに十分なの?

と半信半疑な思いは持っていました。

 

 

なぜなら、人が寝ている時にかく汗の量はコップ数杯分と言われますし、

また、どれだけお手入れをしても、買い替えたばかりのフカフカの布団の気持ちよさにはかないません。

 

僕は睡眠の質を重視したい派なので、

何か良い方法はないかという気持ちも持っていました。

 

そんな時に知ったのが、ランドリージローの「フトン巻きのジロー」という、

敷布団専用のコインランドリーです。

 

サービス内容もさながら、調べていくとそのマーケティング手法が、

非常に魅力的だった為、今回の記事でまとめていきたいと思います。

 

ランドリージローとは?

 


【TVCM】「ダニアカーン」編(全国版)

 

2016年に元ITコンサルタントであった森下洋次郎氏が創業した敷布団専用のコインランドリーチェーンです。

 

「フトン巻きのジロー」という独特なネーミングで店舗を出店し、

沖縄を中心に話題を集め、その後関東エリアを中心に新規出店を進めています。

 

衣類から布団、カーペットまで洗濯・乾燥できる容量35キロの大型機を店舗に並べ、洗練された店構えや仕上がりにこだわるなど、既存の手法にとらわれないアプローチが特徴です。

 

ランドリージローの経営フレームワーク分析

  1. 「ターゲット」⇒顧客
  2. 「バリュー」⇒提供価値
  3. 「ケイパビリティ」⇒リソース・オペレーション
  4. 「収益モデル」⇒プロフィット

 

この4つの切り口から分析を行っていきます。

 

ターゲット

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「手軽に寝具の清潔さを求める人」

日本国内の敷布団の数は約5000万枚と言われています。

そして、その大半の敷布団のお手入れは天日干しやクリーナーを使ってお手入れをされています。

 

しかし、一方でより清潔を保ちたいと思うと、

選択肢は専門のクリーニング店しかなく、値段は1回につき4,000~10,000円と非常に高額です。

 

その中間にターゲッティングしているのが、ランドリージローと言えます。

 

家庭で可能な手入れよりも高いクオリティで、

かつクリーニング店よりも低い1500円という価格設定をすることで、

「手軽に寝具の清潔さを求める人」という大きな潜在マーケットにアプロ―チしているのです。

 

バリュー

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「雑菌やダニの除去」

 

寝具を清潔に保つことは、純粋に快眠だけでなくぜんそくを抱えている人などのハウスダスト対策にも大きくつながります。

 

実際のデータで、雑菌の生存率も示されています。

  • 天日干しをした場合⇒生存率77%
  • 丸洗いした場合⇒生存率15%

 

ケイパビリティ

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「独自開発の洗濯機」

 

フトン巻きのジローに設置されている洗濯機は、大型洗濯乾燥機のメーカーごとの性能を比較し、洗浄・殺菌・消臭の効果を試してマイナスイオン水による独自の様式のものです。

当初、布団の丸洗いは綿がよるなどの課題がありましたが、面ファスナー式のバンドで巻いて固定することで型崩れを解消しています。

 

メインターゲットである女性でも手軽に扱え、布団を傷つけないバンドなどの改善が重ねられています。

 

収益モデル

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フランチャイズ方式」

 

全国に店舗を拡大するフトン巻きのジローは、

オーナーと加盟店契約を結ぶ形式です。

 

通常のコインランドリーの場合、月の売上が約30万であるのに対して、

フトン巻きのジローの場合、1店舗あたりの売上が約250万という驚異的な数字です。

 

この売上高は、オーナーにとっても大きなメリットとなります。

 

また、競合企業もほとんどいない為、現状のビジネスモデルを拡大することで、

年間数十億~数千億円の売上も見込めると言えます。

 

まとめ

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参照