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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

役割と能力のギャップに悩む部下にアドバイスしたたった1つのこと。

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役割と能力のギャップに悩む部下にアドバイスしたたった1つのこと。

 

ビジネスにおけるSNS発信ってとても難しいと感じています。

 

僕は小売業に携わっていますが、その重要性は認識しながらも、なかなか有効に活用にすることができずにいるのが現状です。

 

  • 会社の看板を背負う以上、発信内容の制約がある。
  • 忙しい業務時間内にいたずらに発信しても効果は出ない。

 

こんな難しさがあると感じています。

 

しかし、僕の部下である入社2年目のLさんは、このSNSの活用がめちゃくちゃ上手でした。

 

特に奇抜で派手なことをしているわけではないのに、彼女の発信は顧客の来店や購買に効果的に作用していました。

 

彼女の投稿は社内でも有名になり、好事例として表彰を受けることもありました。

 

Lさんが感じたモヤモヤ

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そんなLさんから打ち明けられた悩みがあります。

 

それは、Lさんがと担当する職務エリアと隣り合う区画のリニューアルに伴う個人間のトラブルについてでした。

 

リニューアルの担当は、Lさんが元々一緒に働いていた先輩でもあるWさんが担当していました。

 

実は、Wさんの準備がかなり手間取っていて、うまく進行していない。という事情も抱えていました。

もちろん、集客に備えたSNSの事前告知など全く手つかずの状態になっていました。

 

そこで、Lさんは役割範囲こそ違えど、隣り合う区画が盛り上がることは自分たちにもメリットがあり、協力関係を築く目的で、先輩であるWさんにSNSでの発信アイデアを提案しに行ったのでした。

 

しかし、そこでLさんを待っていたのは、Wさんの激怒でした。

 

「私の担当している案件に口を挟まないで!」

「あなた、私の成果を横取りしようとしてるつもり?余計なおせっかいはやめて!」

 

Lさんはあまりに予想外だったWさんの反応に、ショックのあまりバックヤードで涙を流していました。

 

そして、その日から「Lさんの発信内容は他社のパクリだ。」などという根拠のない悪意あるSNS発信に対するウワサが、社内に吹聴されるようになってしまいました。

 

Lさんは、一気に自信を喪失してしまい、僕に悩みを打ち明けてきたのです。

 

Lさんにアドバイスしたこと。

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「嫌われる勇気を持とう」

 

僕がLさんにアドバイスしたのはこの一言です。

 

Lさんが本当にSNSだけが好きであるならば、インフルエンサーになったり、SNSマーケティングの会社に行くという選択肢も考えてもよいと思っています。

 

しかし、彼女にとってSNSとは、得意ではあるけれども、あくまでそれは今の会社でキャリアを広げていく為の一つの手段でしかありません。

 

役割範囲が決められているという組織の弊害はあります。

 

しかし、それは嫌われてでも成果を出すことで乗り越えられる壁だと感じています。

 

逆に嫌われることを恐れて、今の場所にとどまり続けてしまっていては、成長の幅は一気に狭まってしまいます。

 

とにかくおせっかいでも、飛び込んでいって成果を出すことで、間違いなく新しくて楽しい仕事が降ってくる。という話をしました。

 

あと、もう一つだけ彼女にしたアドバイスは、組織の渡り方についてです。

 

いくら得意分野の話であっても、気の知れた先輩が相手であっても、話を入れるルートを工夫することで、スムーズに仕事が運ぶ場合が多いという話です。

 

今回は、部署の違う後輩⇒先輩という流れでしたが、これがお互いの上司⇒上司だったら、Lさんが話を持ち掛けてもWさんからは「話は聞いてるよ。協力ありがとう。」という反応になったかもしれません。

 

その後

 

予想通り、Wさんの上司にNEWオープンの状況を伺うと、期日までにオープンにこぎつけるかどうかの瀬戸際で、告知準備どころではないという話でした。

 

そこで、Lさんの考えていたアイデアを伝えると、Wさんの上司は大いに賛成してくれました。

 

こうして、Lさんのアイデアは採用され、オープン日の集客にもつながり、流れていたウワサも悪いものから良いものへ変わりました。

 

また、かねてより社内ではLさんの働きが注目されていたこともあり、翌年には彼女は本社のWEB事業部に異動というキャリアも築くことができました。

 

最低限火種を大きくしない工夫は必要であれ、摩擦が発生したり嫌われるようなことがあったとしても、決められた範囲を超えて持っている能力を発揮していくということは改めて大切だと感じました。

 

また、マネージャーとしては、より一層それぞれの部下の能力が発揮しやすく、認められやすい職場づくりをしていかなければいけないなと思っています。