十年以上の喫煙依存を克服した僕が禁煙を始める人におススメしたい1冊。
- 365日
- 毎日最低10本
これは僕がタバコを吸い始めた時からここ最近まで継続してしまった悪習です。
決してヘビースモーカーというワケではありませんが、やはり一日の中でタバコが切れてしまうと気持ちが全く落ち着かなくなり、イライラが止まらなくなってしまうという完全なるニコチン依存症でした。
もはや、自分にとってタバコは精神安定剤のような役割で欠かせない存在であり、一生吸い続けていくのだろうなと思ってました。
しかし、社会的に押し寄せる「嫌煙」の波を年々強くなってきています。
- タバコの値上げ
- 喫煙可能のエリアの減少
- コロナで顕在化された健康的リスク
自分が喫煙者であることに対する罪悪感や嫌悪感を抱かずにはいられない社会環境になってきています。
そして、ついに僕の働く職場でも「喫煙所」の撤去という決定がされたのです。
つまり今後、タバコを吸う為には高い金を払って喫煙可能な喫茶店に入るか、駅前の喫煙所まで時間をかけて歩いていかないと吸えない。という状況に追い詰められてしまったのです。
これまでも職場の喫煙所に関して言えば、ソファや椅子が撤去されたり、場所がとんでもない僻地に追いやられたり、と様々な変遷をたどってきましたが、僕自身はタバコを辞めるという発想には全く至りませんでした。
しかし、そんな僕でも今回の出来事については、いよいよ腹を括る時が来たのかもしれないと感じたのでした。
まず、僕が実行したことは気合と根性でいきなり辞めるのではなく、
- そもそもタバコとは自分にとってどんな影響をもたらすのか?
- なぜやめられないのか?
といったタバコや禁煙に関する基礎知識を身に付けることから始めました。
禁煙生活をスタートするにあたって、この準備段階を持ったことが、継続において最も有効に作用しているように感じています。
では、その基礎知識はどのように身に付けたのか?
結論からお伝えすると『禁煙セラピー』という書籍になります。
この本自体は、禁煙チャレンジにおけるバイブルとして有名で、禁煙を成功させた多くの人がおすすめしている1冊です。
喫煙者にとって衝撃的な3つの事実
喫煙は習慣ではなく依存である理由。
多くの喫煙者は自分がタバコを吸っていることを「習慣である」と表現します。
しかし、この表現自体に自分が置かれている状況の危うさを理解できていない側面を感じます。
なぜなら、習慣とは「自分の意思」で変えることができる行動を指すものだからです。
例えば、早起きをしてランニングをする習慣などがそれに当たります。
自分の意思によってコントロールされている行動なので、朝早くに別の用事が入ってしまえばそちらを優先させたり、大雨が降ってしまえば別の行動を考えると思います。
しかし、喫煙は「依存」です。
「依存」とは、自分の意思ではコントールが効かない状態を指します。
例えば、どれだけ体調が悪くてもタバコを吸いたくなってしまう、タバコが吸える場所が遠かったり、狭かったりしてもかまわず向かってしまう。
僕自身も長く喫煙者だったので、この感覚は非常にわかります。
もはや、このような依存状態とは、自分の行動がタバコによって支配されてしまっていると言えます。
喫煙による集中力の高まりは錯覚である。
タバコは健康に悪いと知っていながらも、僕がずっと続けてしまった理由の一つに、「集中力の高まり」を感じられるから。というのが非常に大きな要素としてありました。
仕事の繁忙期には、タバコは欠かせない相棒で、常にタバコとともに乗り切ってきたという自負もあります。
疲れた時のもうひと踏ん張りをタバコが与えてくれるのです。
しかし、『禁煙セラピー』の中で、これは錯覚であるということがはっきりと書かれていました。
なぜなら、タバコの吸うことによって人の集中力は損なわれ、またタバコを吸うことで瞬間的に集中力が戻る感覚が得られるという記述がありました。
この事実は僕にとっては、絶望的でした。
喫煙という行為がマイナス要素しかないことを裏付けられてしまったからです。
この事実からまるで、過去の自分が、「人参をぶら下げられた馬」や「車輪を走り続けるハムスター」のように思えてきたのです。
喫煙者の方が非喫煙者よりも感じるストレスは多い。
一見、ストレスが少なそうに感じる喫煙者ですが、実はタバコを吸わない人よりも多くのストレスに晒されているという事実があります。
もちろん、普通の人も人間関係や仕事の問題…様々なストレスを感じています。
しかし、喫煙者それに加えてニコチン不足からくる不安感が常に付きまとっているのです。
それによって起こる最大の弊害は、「この瞬間に自分が何のストレスと闘っているのか?」ということがわからなくなってしまうということです。
すべてのストレスが、ニコチン不足という一言で片づけられてしまい、タバコを吸うことで一時的に処理されてしまいます。
「煙とともに忘れてしまう」というのも短期的には良いかもしれませんが、一つ一つのストレスに正しく対処することで、長期的には常に個人が抱えるストレスの総量は、大きく変わってくるはずです。
まとめ
僕自身、禁煙をスタートしてまだ10日程度です。
たった1週間かもしれませんが、僕にとってはここ十数年の中でも最も過酷で長い10日間だったと言っても過言ではありません。
なぜなら、毎日が禁煙最高記録更新日という未知の日々を送っているからです。
そして、その中ではタバコに関する様々な感情が沸きあがります。
しかし、その度に、吸いたくなる自分に向けて「なぜ吸ってはいけないのか?」を論理的に返すことできる回答を持っておくことが何よりも重要だと思っています。
日々、自分の感情を論破するという不思議なやり取りを繰り返しているのです。
その為の教科書として、『禁煙セラピー』は本当におすすめです。
また、サクッと読めるマンガ版もあります。
タバコから解放された世界を夢見て、一緒に禁煙を頑張っていきましょう。