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【自分都合】はき違えた権限委譲を行ってしまう職場の上司について。

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【自分都合】はき違えた権限委譲を行ってしまう職場の上司について。

 

「権限委譲」

 

ここ数年、職場のマネジメント層で盛んに使われるようになったこの言葉ですが、

本来の言葉の意味合い通りに実践している人は限りなく少ないように感じます。

 

僕自身の上司もそうでしたが、自分の都合の良いように解釈することで、逆に部下を苦しめるという結果を招いていたようにも思えます。

 

その経験を踏まえ、今回の記事では「権限委譲」についてフォーカスして深堀をしていきたいと思います。

 

本来の権限委譲の意味合い

権限委譲とは、与えられた(業務)目標を達成するために、組織の構成員に自律的に行動する力を与えること。

 

権限委譲(エンパワーメント)の特徴は、①自立性を促し ②支援することにある。

 

①については、業務の遂行にあたり経営者やマネジャーが業務目標を明確に示す一方、その遂行方法は従業員の自主的な判断に任せることである。

 

②については、具体的な指示や解決策を従業員に与えるのではなく、従業員自身が問題点を発見し、不足する能力を開発できるよう環境を整えるといった形をとる。

引用:グロービスhttps://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12174.html

 

はき違えた権限委譲の3つの特徴

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決めない

権限委譲の大前提のルールである「業務目標や責任範囲を示す」。

これが行われないことが、とても多いと感じます。

 

僕の過去の上司の場合多かったのが、

  • 売上の減少
  • 客数の減少

これらのアバウトな問題に対して、「とりあえず、どうればいいか考えてみて?」というような雑なフリで、「売上もしくは客数の〇〇%回復」というような明確な指針を決めてくれない人です。

 

なぜ、このような丸投げに近い指示になってしまうのか?というと、恐らく上司自身も問題に対して深く考えていないことが原因だと言えます。

 

支援や観察をしない

上記のような状況だとしても、部下は上司からの指示があれば、とりあえず何かしらのアクションの実行に移らざるを得ません。

 

そして、権限委譲をはき違えている上司ほど、「部下の自主性に任せる」という大義名分に甘え、実行プランには口出しをしない傾向があります。

 

そして、部下に任せた時点で、自分の役割を終わったとばかりに、支援や経過観察は一切行わなくなり、任せたことすら忘れてしまうというのが、この手の上司の定型パターンとも言えます。

 

急な指摘

最も恐ろしいのが、「急な指摘」です。

これまで、一切ノータッチだった部下の業務において、何らかのミスやトラブルが発生すると、急に割り込んでくるのです。

 

責任の管理者である上司としては当然ですが、支援や観察というステップを一足飛びにして、「やはり、この実行プランはリスクがあるから辞めにしよう。」などと言ってしまうのです。

 

当然、部下のモチベーションはだだ下がりです。

しかし、多くの職場では日々このようなことが繰り返されているのではないか?と思います。

 

はき違えた権限委譲を行う上司にどう対応すべきか?

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上司からのはき違えた「権限委譲」という強引なパスを、部下としてどう「キャッチ」すべきか?ということについて考えたいと思います。

 

目標を具体・定量化させる

上司からアバウトな状態で降りてきた目標をそのまま鵜呑みにしないということです。

前述したように、アバウトであるということは上司自身も深く考えていないという可能性が高いからです。

 

  • それは具体的にどんなことか?
  • どの数値まで達成すれば成功なのか?
  • いつまでに達成するのか?

 

ということを、時間をかけてでも、上司を問い詰めてでも明確に握っておくことが大切だと考えています。

 

アピールをする

基本的に、上司は部下の実務は忘れるものだと前提に立った方が楽だと思っています。

 

つまり、途中経過の報告をくどいくらいに入れておくということです。

 

この手の「部下に任せっきり仕事」は、上司の責任感も薄れやすいので、くどいくらいでちょうど記憶に留まるギリギリくらいだと認識しています。

 

「あの時任せてもらったから」と過度に上司を信用しすぎることは危険です。

 

急な指摘に折れない

「任せた」と言っておきながら、実際に業務の継続や中止の権限は上司にあります。

 

途中経過を知らない上司ほど、リスクを恐れて簡単に中止の判断をしがちです。

 

しかし、部下にとっては「任せられた」重要な仕事です。

安易な判断で中止されてしまったら、評価や自身のモチベーションにも大きく影響します。

 

そうならない為に、日頃からリスクヘッジを行っておくことが大切です。

  • 現状のリスクを上司に伝えておく。
  • 長期的なプランと、それに対する現状の位置を把握しておく。
  • 問題が起こった時に、どうすべきか対応を決めておく。

任せられた以上は、「やり切る」という部下側にも責任感が求められると思います。

 

まとめ

部下として大切なことは、上司の言葉に期待しすぎない。

という一言に尽きると思います。

 

上司の指示に疑問を残さず、自分の仕事に注意を向け続ける。

 

そのように、上司から正しい流れで正しい仕事を請け負うということも、働く上で重要なスキルだと思っています。

 

仕事というキャッチボールの中で、上司も部下も適切な距離感と球速を保ちあう意識が大切ですよね。