自分のことが嫌になってしまった時に読むべき1冊。
「何も手につかない」
ここ数週間、仕事もプライベートも全く気持ちがのらず、すべてが負のスパイラルに陥ってしまっていました。
仕事では余計なことばかり考えてしまい、本来やるべきことは全く進まない…
プライベートにも仕事入り込んで、常に頭の中は仕事のことばかり…
しかし、切羽詰まった状況で良い仕事のアイデアは浮かぶはずもなく、ただ精神を疲弊させていくだけ…
習慣にしているブログも全く書く気持ちになれず、過去に書き溜めた下書きをひたすらアップするだけ…
自己嫌悪の一番の原因は何なのか?
それは、「自分に対する高すぎる期待」と「現実」のギャップから生まれる「行き過ぎた自己嫌悪」だったと冷静に振り返って感じます。
今年の4月から新しいメンバーと仕事をする中で、自分の年次があがったこともありますが、周囲がずいぶん若くなりました。
これまでは、同年代や年下のメンバーはむしろ仲間で、年上のメンバーに対してどうやったら受け入れてもらえるか?ということが意識の中心でした。
しかし、今回は、職場において自分自身が「年上」のポジションになりました。
仕事の専門的な知識においては僕が優位なことは当然なのですが、汎用的なスキルや能力は、一緒に働くなかで、むしろ年下のメンバーの方が光るものを持っているように感じ、それがプレッシャーにもなっていました。
良いマネージャーとは、そういった個々の長所を最大限引き出してあげるのが、本来の役割です。
しかし、急に年下に囲まれてしまった僕はマネージャーという立場であるからには、彼ら彼女らより劣っている部分があっては駄目だ。という思考回路に陥ってしまっていました。
そして、自分が本来やるべきことを忘れ…
- どうすれば舐められないか?
- 突き上げを食らわないか?
- 尊敬を集められるか?
そんなことばかり考えてしまうようになってしまいました。
しかし、そのような浅はかな気持ちを原動力に遂げられるもの何一つはありませんでした。
そして…
- 自分はダメなやつだ。
- 生まれつきセンスがないんだ。
- この先の人生もいいことなんて1つもない。
という自己嫌悪に陥ってしまったのです。
自己嫌悪からの脱出方法
自己嫌悪から脱出する為の唯一の方法は、「自尊心」を高めることです。
この考えを教えてくれたのが、『うまくいっている人の考え方』という1冊です。
本書の中でも、特に自分の心に響いたポイントを3つに絞ってご紹介したいと思います。
1.自分の長所に目を向ける
「ひとつの物事に意識を集中すれば、それは拡大する」
本書の一節の引用です。
裏を返すと、散発的なつまみ食いのようなことをしていては、何も広がらないという捉え方ができます。
まさに、部下より劣っている部分を一つ一つ潰していこうと考えていた僕は、全く一つのことに集中できていなかったと言えます。
- 自分が部下よりも優れている部分はどこか?
- 集中して伸ばすべき長所はどこか?
自分自身にとっては、そこをもう一度、直すことが大切だと思います。
そして、部下に対しては、もう嫌というほどプレッシャーに感じている部分を、脅威と感じるのではなく、褒めてさらに伸ばしてあげる。
これが、お互いにとって最良の選択だと感じます。
2.自分をけなさない
「人間は完璧ではない。だったら、それを問題視して何の役に立つだろうか。」
自己否定することの最大の罪は、短所を強調されすぎるあまり、長所を無効化させてしまうことなのです。
そして、自分にとってもネガティブなことを見つけることは比較的簡単です。
簡単なことに逃げて、すぐに結論づけてしまうのではなく、必要なことはポジティブなことをどれだけ見つけられるかということだと思います。
1つの物事に対して、1つネガティブな要素を感じてしまったら、逆に10個のポジティブな要素を探してみる。という視点を持つと世界が変わると思います。
3.相手にどう思われているか気にしない
「あなたが相手にどう思われているかを心配しているときは、たぶん相手もあなたにどう思われているかを心配している」
この一節は、非常に本質的だと感じます。
そもそも、自分と部下を比較してしまっている時点で、部下にも何かしらのプレッシャーを与えてしまっているのだなと。という反省をしました。
部下の立場からしたら、一部の能力が高くても社会人歴が浅い中で、僕が感じている以上の不安を抱えている可能性も高いです。
そこの部分を見落として、自分の見栄やプライドばかりに関心が向いてしまっていては本末転倒としか言いようがありません。
まとめ
今回の出来事は一言で片づけてしまうのなら、経験したことのない新しい環境における「空回り」と言えるかもしれません。
つまり、そこまで大きく気にするべきことではない。
ということです。
しかし、そんなポジティブな思考まで回復できたのは、多少なりとも自尊心を取り戻すことができたからにほかなりません。
- 自分の長所に目を向ける
- 自分をけなさない
- 相手にどう思われているか気にしない
今後、どんな苦しい場面が訪れたとしても、この3箇条を心に留めておくことで、乗り切ってきたいと思います。