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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【ワークライフバランス】超保守的なベテラン社員の生産性について考えた。

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【ワークライフバランス】超保守的なベテラン社員の生産性について考えた。

 

「老害」と呼ばれる人。

 

どこの職場にもいますよね。

 

僕の部下にも、20~30年という社歴を誇るベテランと呼ばれる人が数名います。

 

その中でも、新しいことはすぐに否定し、これまで自分がこなしてきた仕事の価値観に固執している人を、周囲は「老害」という風に揶揄することもあります。

 

彼ら、彼女らは、どれだけ周囲がバタバタしていて残業が発生していても、自分に与えられた仕事だけを淡々とこなし、定時ぴったりには上がってしまいます。

 

ちょっと前の日本の大企業であれば、「ダメ社員」のレッテルを貼られてしまいそうな、働き方にも映ります。

 

しかし、「働き方」の変化の中で、この保守的なベテラン勢の働き方が、ちょっと海外っぽい、というか「ワークライフバランス」を意識した先進的なものであるように映ってしまうのは、僕だけではないはずです。

 

そして、生産性という部分にもフォーカスして考えてきたいと思います。

 

生産性とは、投入したリソース(労働者の人数や労働時間)に対してどの程度の生産量(企業が生み出したものの量や価値)があったのかを表したものです。 値が大きくなるほど、効率よく生産できていると言えるでしょう。 これを指標として用いれば、数値目標を定めて生産性を向上させていくことが可能です。

https://www.cydas.com/peoplelabo/

 

超保守的なベテラン社員の生産性

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上記の考え方に当てはめていきます。

 

インプットの部分では、年功序列の僕の会社で考えれば、ベテランであれば平社員であっても、残業代はほぼ0に近いと換算してもそれなりの給料が支払われています。

 

一方、アウトプットの部分では、新しい価値は全く提供していなくても、既存業務に関しては、長年の業務経験がある為、それなりの量を生産していると言えます。

 

これを生産性が高いと見るか、低いと見るかは他の社員との比較も必要です。

 

若手社員と比較して考える

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インプットの部分では、労働時間は飛躍的に高いものの、給料はどれだけ頑張ってもベテラン社員には届かない額にとどまっています。

 

アウトプットの部分では、量でこそベテラン社員にはかなわないものの、新しい発想やアイデアで価値をつくるという意味では、圧倒的に優れています。

 

比較から見えること

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これらのことから見えてくるのは、両者はお互いに足りない部分を補完する形で意外とバランスが取れているということです。

 

しかし、それは対比が1:1である場合に限ります。

少子高齢化で、ベテランが増え若手は減り続ける現状の中で、このバランスを保つことは非常に困難だと言えます。

 

つまり、自然な流れに任せていくと、新しいことが潰され、どんどん仕事の硬直化が進んでいくのです。

 

この現状をどうするべきか。

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個人的には、「許容」というのがキーワードだと思います。

 

どれだけ忙しい時期でも、ベテラン社員は自分がやることだけさっさと終わらせて帰ることができてしまうのも、ある種の「許容」です。

 

しかし、若手社員が同じことをしたら「許容」されない現実があります。

 

そこには、いまだに若手は仕事に時間を差し出すべし。という両者が1:1の存在である場合に限り成立する相互補完の関係性が根底に潜んでいる現実があるからです。

 

その認識自体が間違っていることの理解してもらうこと、そしてベテランが若手に対しての「許容」を持つことで初めて、チーム全体の生産性につながるのではないかと思います。

 

つまり、限られた人や時間というリソースの中で、それぞれの強みの部分に思い切りフォーカスしていくということです。

 

凝り固まった超保守的なベテラン社員の固定観念をほぐすことは、一筋縄ではいきません。しかし、それもマネージャーとしての大きな役割の1つだと思います。