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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

職場で感じた「同調圧力」。3つのケースとその対処法について。

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職場で感じた「同調圧力」。3つのケースとその対処法について。

 

小売業の会社で10年勤めています。

店舗の現場では、まだまだ泥臭いアナログな文化が蔓延していて、日本の「村社会」特有の「同調圧力」によって秩序が保たれている場面が多数あります。

 

しかし、そんな自分たちの身を守る手段は時として、外部から異動してきた人間にとって、牙を剥くことも少なくありません。

 

今回の記事では、僕がマネージャーとして店舗異動をしたての時に経験した「同調圧力」の違和感とそこで学んだ教訓についてまとめたいと思います。

 

「同調圧力」を感じた3つのケース

1.いないことを責められる。

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店舗によっては、「休んではいけない暗黙の了解」がある日がありました。

それは、売上や予算に関係なく、店舗の上層部の「思い入れ」によって決まっていました。

 

毎月1~2回程度、店舗全体で行われるキャンペーンやイベントがあります。

 

その中でも不定期で、影響力のある上層部の人間の強い意向が含まれているのがあります。

 

やること自体は、例年行っている内容と変わらないのに、当日に全員が出勤して体制を整える。というのが、通例になっていたようです。

 

しかし、そんなこと知らない僕は普通に休みを入れていて、当日になって上司から電話が入り、「なんでお前はいないんだ!」という説教を受けたことがあります。

 

事前準備はした上で、その日の特別な役割の無かった僕には、「ただ出勤することだけ」に意味があるとは到底思えませんでしたが、仕方なく会社に足を運んだのでした。

 

2.価値観が違うことを責められる。

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チームの全員が同じ方向を向くことは、大切なことです。

しかし、それによる弊害もあります。

 

それは、視野が狭くなるということです。

 

1つのことを重視するあまり、他のことに全く関心が行かなくなってしまうという現象です。

 

僕が担当をすることになった部署では、「環境美化」や「陳列の綺麗さ」ということに関して、非常に行き届いていました。

 

一方で、「売れ筋商品の把握」や「在庫管理」については、とてもアバウトでした。

 

僕の指摘に耳を傾けるメンバーはほとんどおらず、逆に「偉そうなことを言うくせに、フロアの床に落ちているゴミ一つ気づけない」などと陰口を叩かれてしまう始末でした。

 

3.身に付けているもので責められる。

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僕の店舗では、ファッションや雑貨などの身に付けるものも扱っています。

仕事でも自分たちが取り扱っている商品だったり、同価格帯ものが好まれます。

 

その基準値よりも安すぎるもの、高すぎるものを身に付けることがあると、あからさまに安いものを身に付けている時は馬鹿にされ、高いものを身に付けている時は嫌味を言われました。

 

そこから感じたのは、自分たちが仕事で取り扱っているようなカテゴリのものでも、結局はもの良しあしではなく、ブランドや価格でしか人を判断できないのだなということです。

 

「歩み寄り」と「割り切り」で対処する。

このような「右倣え」を強制するような同調圧力には、屈するべきではないと思います。

 

しかし、すべてのことに対して反発していたら自分も疲れてしまいますし、組織の中でも孤立してしまいます。

 

そのバランスを持つためには、自分の中で歩み寄るべきところと、「自分は自分である」と割り切ることが必要だと思います。

 

「歩み寄り」とは

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相手の意図を理解することだと思っています。

小手先だけ、周りに合わせても良い結果は生まれません。

 

そうではなく、例えば前述した「いないことを責められる」という場面では、上司はまさか「全員出勤=キャンペーンやイベントの成功」と信じているわけではなく、本当に成功するかどうかの不安を「全員出勤」という形で埋め合わせをしているだけだと思います。

 

であれば本来すべきことは、キャンペーンやイベントの成功確率を事前に1%でも上げておくことに他なりません。

 

そのような実質的な効果が出る働きによって、そもそもの「同調圧力」の発生源を無くすということが、歩み寄りによって解決できることだと思います。

 

また、もう一つ前述した「価値観が違うことを責められる」という場面では、相手が大切する価値観である「環境美化」や「陳列の綺麗さ」をまずは受け入れるということも大切だと思います。

 

実際に、相手と価値観を共有した上で、自分の価値観も提案するといった一見、遠回りに思えるような地道な歩み寄りが必要なのだと思います。

 

「割り切り」とは

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相手との歩み寄りが重要な一方で、自分の中で変えてはいけないものもあると思っています。

 

それは、自分が大切にしている「価値観」を曲げるということです。

相手の「価値観」を大切にしながらも、同時に自分の「価値観」を大切にするということです。

 

前述した「身に付けているもので責められる」という場面においては、

・自分は、ブランドや価格に関係なく、自分のライフスタイルにとって一番合うものを選んでいる。

・相手は、僕の身に付けているブランドや価格だけに着目して非難をする。

 

という構造です。

 

そもそも、物事を判断する基準自体が違うわけなので、そこに対して歩み寄りをする必要はにないと思います。

 

それを変えてしまうことで、周囲からつまらないことを言われることは減るかもしれませんが、関係性が良好になるまでには至りません。

 

そして、なにより自分自身の活力やモチベーションが低下してしまうのは、非常に大きな損失だと思います。

 

まとめ

人が同じ目的に向けて、ある一定の人数が集まると、「同調圧力」は少なからず必ず発生します。しかし、それが集団に団結を与えることもあれば、個人の可能性を縮めてしまう場合もあります。

 

僕もそうですが、日本人というのは特に、長いものに巻かれやすい性質があります。思考停止で、周囲に同調するのではなく、まずは自分で思考を行い咀嚼した上で、「歩み寄り」と「割り切り」を判断することを大切にしていきたいです。