読書は紙の本ですべきか?電子書籍ですべきか?僕なりの使い分けについて。
「読書はリアルな紙ですべきだ。」
「もはや、紙の本で読書なんて時代遅れだ。全部、電子書籍で問題ない。」
「読書は紙の本ですべきか?電子書籍ですべきか?」という問題については、様々な議論があると思います。
僕自身、年間300冊の読書をしています。そして、その中のおよそ8割は電子書籍だったりします。では、僕が圧倒的な電子書籍支持派なのか?というと決してそういう訳でもありません。
個人的に読書において大切だと感じていることは、それぞれのメリットを理解した上で、使い分けをするということです。
この記事では、僕が考えるそれぞれの読書法のメリットを整理した上で、実際の使い分けをその順序まで落とし込んで解説をしたいと思います。
僕が考える紙の本の最大のメリット
「記憶に定着しやすい」
紙の書籍が、電子書籍に比べて記憶に残りやすいと実感していることには、物質感という要素があります。
実物の本は、内容とは別に、本自体の重量、ページ数、紙質などといった様々な要素が複合的に絡み合っています。
それによって、自分にとって印象的だった一節などが、「だいたいあの本の真ん中あたりに書かれていたな」といったように、単一の情報だけでなく、物質的な要素も合わせて結びつけることによって、自分の脳内に残りやすくなっているのだと思います。
これは、実際の研究でも結果が出ています。
ノルウェイのスタヴァンゲル大学の研究者、アン・マンゲン(Anne Mangen)氏の新しい研究では、50人の被験者に28ページの短編小説を読んでもらい、後から重要なシーンをどれくらい思いだせるかをテストしました。このとき、被験者の半分はKindleで、残りの半分はペーパーバックで読んでもらいました。
登場人物や設定を思い出すことに関しては、どちらのグループも同程度の成績だったと、ガーディアン紙が報告しています。ところが、物語のプロットを再構築するよう頼んだところ、大きな違いが見られました。電子書籍で読んだ人は、14のストーリーイベントを正しい順番に並べるテストにおいて、著しく悪い成績を示しました。
電子書籍の最大のメリット
「新しい発見に向いている」
スマホやタブレットが1台あれば、何万、何千冊という膨大な量の本が手元に収めることができます。
つまり、電子書籍の良さは、その膨大な量の情報によって未知のジャンルや著者との出会いを与えてくれるという偶然性だと思っています。
そういった偶然は、1冊1冊と丁寧に向き合うことができる紙の本よりもむしろ、ちょっとしたスキマ時間の際に、つまみ食い的に速読や乱読ができる電子書籍の方が向いていると思います。
紙の本と電子書籍の使い分け
僕の読書の順序や本の選び方は、まず電子書籍からスタートします。
僕は普段Kindleを使っているのですが、最新本や話題の本、また自分の読書履歴からおススメの本をチェックします。
特に書籍読み放題のアンリミテッドは、多読をする方にとっては相当コストパフォーマンスが良いのでかなりおススメです。
そこで、今の自分の関心に合っているもの、課題に感じていることにマッチしている本を、一通り目を通すようにしています。
その中でも、次のような条件がすべて当てはまったものに関してのみ、改めて紙の本を購入するようにしています。
- 内容が本質をついており普遍的
- 速読では理解しきれない
- 読むたびに新しい学びがあると感じる
おおよそですが、僕が実際に紙の本を購入する割合は、電子書籍30冊に対して、紙の本1冊くらいが肌感覚です。
また、読み込み時間も電子書籍は、1冊を30~60分で読むのに対して、紙の本は最低でも10時間は要します。
まとめ
僕にとっての読書方法の使い分けは、改めて簡潔にまとめると…
- 電子書籍で情報に触れる
- 情報の精査を行う
- 紙の本でじっくり読む
このように、自分にとって本当に学びになる事柄に最短距離でたどり着くためのプロセスが、電子書籍を経由した手段であると言えます。