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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

ピンチの場面で部下を守る上司と見捨てる上司の決定的な違いについて。

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ピンチの場面で部下を守る上司と見捨てる上司の決定的な違いについて。

 

これまでの社会人生活の中で、様々な上司の下で働いてきましたが、自分がピンチの場面に陥っていしまった時に、上司から守ってもらったことも、見捨てられて精神的にかなりきつかったこともあります。

 

自分自身も、「部下を持つ」という立場になった現在は、部下がピンチの時には手を差し伸べられるような存在でありたいと日々感じています。

 

しかし、本当の意味で部下を守るとはどういうことなんでしょうか?

 

いつも部下を甘やかしている割には、最終的な部下の失敗から目を背けるような上司もいますし、

 

逆に、普段はぶっきらぼうで、部下に無関心というように見えても、いざという時は身体を張って部下を守ろうとする上司もいます。

 

この両者の違いは、どこから生じるのでしょうか。

 

決定的な違いは「責任感」

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結論からお伝えすると、ピンチの場面で部下を守る上司と見捨てる上司の決定的な違いは、両者が持つ「責任感」ではないかと思っています。

 

そして、ピンチの場面で部下を守る上司が持つ「責任感」には「広さ」と「深さ」の2つの要素があると思います。

 

「広さ」とは、部下の行為のどの範囲までを自分の仕事と認識するか?

「深さ」とは、部下の行為をどこまで理解しているか?

 

ということではないでしょうか。

 

つまり、「責任感のある上司」とは、決して重箱の隅をつつくようなことではなく、部下の些細な失敗やミスも、その人はどういう人であって、どんな背景があって、どういう意図で、そこに至ったのかということを捉える姿勢を持っている人だと思います。

 

そして、そのような適切な理解の上にたった行動ができる人なのではないでしょうか。

 

「責任感」を持っている上司の3つの特徴。

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1.社内評価や昇進は度外視。

普通に考えたら、部下の失敗は上司の責任です。

しかし、上司の特権は言い逃れも出来るということです。

 

  • これは部下が勝手にやったことです
  • 自分は聞いていませんでした。
  • 自分は関知していませんでした。

 

このように上司の特権を利用して発言をしてしまう人は、かなり多いように思います。

しかし、それは自分の責任感の「狭さ」を公言しているようなものです。

 

短期的に難を逃れたとしても、長期的には部下の信頼を大きく失墜しているという意味では、マイナスしかありません。

 

「広く」責任感を持っている上司は、自分の社内評価や昇進に影響を与えかねない部下の失態でも、自分の仕事の一つとして捉え、それを受け入れるという姿勢を持っているように感じます。

 

2.部下にとって決して優しい存在ではない。

部下を理解しようという「深い」責任感を持っている上司は、部下に対して厳しい側面も持っているように思います。

 

部下が行っている仕事の一つ一つに対して、

 

  • なぜ、その人がそれをやるべきなのか?
  • どのような目的でやっているのか?
  • やったことでどんな成果が期待できるのか?

 

という部分まで突っ込んだ上で、仕事をさせる傾向にあると思います。

 

正直、いちいちそんなことまで気にしていられないし、干渉されたくない。という部下の気持ちもあるかもしれませんが、上司としてはそこまでの理解しようという姿勢があるからこそ、最終的にどんな結果になっても責任を全するという行動につながっているのだと思います。

3.社外からの支持が厚い。

責任感の強い上司は、個人の信念が強すぎるが故に、社内の上層部からの評価はイマイチだったりします。

そして部下からも気持ちに介入しすぎることで、時には疎ましい存在だったりもします。

 

しかし、このようなタイプの上司は、取引先など社外のビジネスパートナーからの信頼は絶大です。

 

それは、社内政治や部下能力に捉われずに、約束したことは必ず全うしてくれるという安心感があるからだと思います。

 

まとめ

どこまでが責任を持つべき部分か?というのは難しい側面もあります。

 

「認知限界」というビジネス理論もあるように、

「経営者が認知・理解できる従業員数の限界は150人」と言われています。

つまり、一般的に150人を超えると十分な管理は難しくなると言われています。

 

大きな組織がカンパニー制や事業部を採用していて、それぞれの小集団に責任範囲を分散させているのも、この理論に基づいています。

 

そのような状況を理解した上で、自分はどこまでを理解し、どこまでの責任を取るのか?というのは、置かれた役職やポジションによって変化するものです。

 

自分のキャリアの変遷に従って、その適切な範囲を見極めていくことも大切なスキルセットの1つですね。