「知っている」を「できる」に変える為の3ステップ。
「ロジカルシンキング」や「マーケティング」、「ファイナンス」など、通常の業務知識に加えて、ビジネスマンはとにかく身につけることが多い。
ここで敢えて、「覚える」ではなく、「身につける」という表現をしたことには、理由がある。
この表現の違いは、そのまま「学生」と「ビジネスマン」で求められることの違いを表しているといってもいいと思う。
学生時代に求められることは、知識を覚えてテストで点数をとることだ。
一方、ビジネスマンに求められることは、知識を身に付けた上で、実際のビジネスに成果としてつなげることだ。
ここに、「知っている」を「できる」という大きな違いがあり、「知っている」フェーズから「できる」フェーズに入るには、明確なハードルがある。
この違いに気づかず、表層的な知識だけで仕事をしているビジネスマンも多い、しかし、自分の身の回りでも本当に活躍している人や、尊敬を集めている人は、すべからくこの違いを理解し、「できる」フェーズに到達しているのである。
では、どうすれば「できる」フェーズに到達できるのか?
僕自身の経験や、そのフェーズに到達しているであろう人の行動から感じることを、大きく3つのステップに分けて解説してみたい。
ステップ1:ベースとなるものを深く学ぶ
どんな分野のものでも、その分野において王道となっている本がある。
それは、古典まで遡らなくても、学びたい分野について、体系的かつ網羅的にまとめられた
ものが良いと思っている。
そのような、自分の学びの原点となる1冊を探すというところが、まずはファーストステップだ。この1冊を探すには、かなりリサーチに時間を使ってもいいと思っている。
一方で、選んだあとは、その1冊をひたすら信じるということが大切だと思う。何が書いてあるかわからなくても、とにかく辛抱強く、何度も読み返すことが必要だ。それが、この後のステップに生きてくる。
ちなみに、参考までに僕が最初の1冊として選んだ本について、ロジカルシンキングとマーケティングと2つの分野のものについて紹介したい。
ロジカルシンキング
マーケティング
ステップ2:さまざまな方法で幅広く学ぶ
まずはベースとなる学びの1冊を、理解できてなくとも、ひたすら読み込んだ後は、次のステップだ。
このステップでは、読み込んだ分野に関するあらゆるコンテンツに触れるということをしていくことになる。
ひと昔前までは、コンテンツの量を横に広げようとすると、別の本を買い込んだり、セミナーに参加したりと、幅も限定されるし、費用も発生するという具合だったが、今では動画や音声など様々なコンテンツが溢れている。
一定の勉強をしてからそのようなコンテンツに触れるとわかることがある。
- わからなかったことの理解
- 自分と他社の解釈の違い
- 全く新しい解釈の発見
これは、僕の経験上、ファーストステップにおいて、自問や苦悶を重ねた時ほど、大きな跳ね返りがあると思っている。
ここまでが、知識のインプットフェーズだ。
ステップ3:実践を繰り返していく
最終ステップは、アウトプットのアクションをしていくフェーズだ。
これまで身に付けた知識を、実際のビジネスの場面で使っていくのだ。
多くの場合、いきなり思い描いたように、知識を活用して実践で成果を出すことはできないと思う。
実際のビジネスの現場では、勉強の中には出てこない、複雑な条件や要因が絡み合って存在しているからだ。
大切なのは、学んだ知識のフレームを常に意識することだ。
その意識を習慣化することが、「知っている」を「できる」に唯一の方法だろう。
まとめ
どんなスキルでも、「できる」状態のスキルというのは、身に付けるのに、非常に多くの手間と時間がかかると思う。しかし、一度身につけてさえしまえば、それは簡単に忘れてしまたり、なくなってしまうものではない。長く、自分を助けてくれるものになるだろう。