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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

サボり癖が染みついてしまっている年上のオジサン部下にどう注意すべきか考えた。

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サボり癖が染みついてしまっている年上のオジサン部下にどう注意すべきか考えた。 

人材不足というのは、

マネージャーにとって非常に重くのしかかってくる深刻な問題です。

 

本来であれば職場には、

最適な人員を、最適な人数、最適な場所に配置することが理想です。

 

しかし、人材不足によって、少なくとも僕の働く小売業の現場では、

そのバランスは完全に崩壊を迎えているといっても、

過言ではないかもしれません。

 

欲しい人材は全く入ってこず、逆に有能な人材が出ていき、

そして、手のかかる人間だけが残っていく。

つまり、投下した労働力に対して、期待する成果が上がってこない。

という負のスパイラルです。

 

年上部下のGさん

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そんな状況の中で、特に僕が頭を抱えているのが、

もうすぐ、50歳半ばを迎えるGさんというオジサン部下です。

 

通常、僕の会社のキャリアであれば、ちょうどバブル期に入社していて、

すでに課長や部長になっていてもおかしくない年齢のGさんですが、

「出世」というものには全く興味がないようで、ほそぼそと平社員を続けている方です。

 

「出世」や「お金」に興味がないだけであればまだいいのですが、

彼は「仕事」にも全く興味があるように思えないのです。

 

なぜなら、仕事の内容も乱雑で、ミスも多く、そしてちょっとの隙を見て、

すぐにサボりにいってしまうという始末なのです。

 

そんなGさんに対して、

「頑張ったら将来があるよ!」なんて楽観的な声をかける訳にもいかず…

モチベーションを上げて働いてもらう方法を見つけられずにいました。

 

なぜGさんはサボってしまうのか?

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僕の部下の中には、Gさんのことを昔から知っているパートさんもいますので、

そういう過去を知る人に話を聞いてみました。

 

すると、Gさんは若いころから今とほとんど変わっていない。

という衝撃的な事実を知りました。

 

  • 厳しい上司の元では、めちゃくちゃに怒られ、
  • 普通の上司の元では、目を付けられ、
  • 甘い上司の元では、一緒に喫煙所でサボりまくり

 

といった具合だったそうです。

 

結局、どんな上司の元にいようが、どんな指導を受けようが、

「人は変わらない」という事実に愕然としました。

 

僕のような年下部下が、何か言ったところで、

なんの効果もないだろうと感じました。

 

Gさんに対して出した結論

 

僕がGさんに対して1つの結論を出しました。

 

それは、

 

「モチベーションは上げない」

 

ということです。

 

なぜなら、硬直した状態のGさんのモチベーションを上げることは、

時間のムダだと思うからです。

 

もしかしたら、僕には一生できないかもしれません。

 

それと引き換えに、同じ時間があったとしたら、より重要度の高い仕事をしたり、

緊急度の高いマネジメントの仕事はたくさんあるからです。

しかし、Gさんをこれからもずっと放置し続けるということではありません。

ただ、本人に対して積極的に働きかけをするということは、

しないということです。

 

そして、僕なりにGさんとの関わり方を3つのことを決めました。

 

挨拶

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Gさんは仕事に取り組んでいる姿よりも、

喫煙所でタバコを吸っている姿を見る方が多いくらいです。

 

僕という上司に、その事実が知られているということを彼に伝える為、

また、一定の関係性を構築することも含めて、

タバコは吸いませんが、喫煙所の近くに立ち寄ったら、

扉の窓から少し覗いてGさんに会釈するように習慣づけました。

 

普通の感覚の人間であれば、少しくらい気まずい顔くらいするのでしょうが、

彼はいつも満面の笑みでタバコを咥えながら、僕に手を振るのです。

 

もはや、手のつけようもなく、僕の方がいつも苦笑いになってしまいます。

 

切り札

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Gさんはもはや喫煙所の主と言っても差し支えありません。

 

彼の唯一の長所としては、

喫煙所コミュニティで培った人脈です。

 

これだけは、非常に重宝していて、

本来だったら絶対に融通の利かない物流部隊を動かせてしまったり、

なぜか本社の重要なポジションの人間とつながっていたりするのです。

 

このような人脈は、現場をマネジメントする上で「あるある」の

緊急トラブルの時に、めちゃくちゃ役に立つのです。

 

だからこそ、Gさんのモチベーションを上げることも、下げることもなく、

関係性を保ち続けることは重要だと思っています。

 

評価で報いる

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見過ごすことができないのは、

周囲への悪影響でした。

 

新入社員たちですら、すぐにGさんの事を

「サボりジーサン」なんていうくらい彼のサボり癖は認知されています。

 

ある意味もはや、キャラクターとして成立してしまっている部分もありますが、

同じ現場で働くメンバーとしては、内心、不公平感を感じているメンバーも多いはずです。

 

そこで、僕はGさんが働かない部分に関しては、徹底的に評価で報いる。

ということを決めました。

 

半期ごとの評価制度の一部には、

マネージャーが決めることのできる部分もあります。

 

Gさんに関しては、「時間管理」という項目を最もウエイトを高く置き、

その目標については、Gさんと働くメンバーとも共有しました。

 

僕にとって大事だと思うことは、

「期初に決めた目標に対しては、正当な評価をする人。」

という評価を部下からもらうことです。

 

今のところ、Gさんの「時間管理」の項目については、

申し訳ないですが、躊躇せず最低点を付けざる得ない状況です。

 

恐らく本人は、そんな点つけられても何も感じないで、

目のつくところにほっぽらかしにされていると思いますが、

少なくとも、それを周囲が見て反面教師にしてもられば良いと思います。

 

Gさんのその後

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僕が自分で決めたアクションの実行は、

引き続きしていますが、Gさんに変わった様子は少しもありません。

 

入社以来変わらないスタンスなのだから仕方ないかもしれません。

 

しかし、雇用状況も厳しくなる中で、

事実上、Gさんのような問題社員ばかりが守られてしまう現状の雇用制度に少し問題も感じます。

 

Gさんは決して悪い人ではありません。ご家庭もありますし、いいところもあります。

ただ「自分に甘すぎる」あるいは、「雇用制度に甘えすぎている」部分は、

根本的に何かを変えない限りは変わらないと思っています。

 

他責にしているようですが、どうにも変えられない部分は、

思い切って断ち切ることのできる制度も必要ではないかと思います。