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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

仕事を頑張りすぎてしまうストイックな部下の残業をどうやって削減させるべきか考える。

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頑張りすぎてしまうYくん。

 

仕事に対しては非常にまじめで、成果も出し続けているY君。

体育会出身でエネルギーに溢れ、際限なく仕事に邁進しているようなタイプの部下です。

 

営業チームへの入社5年目ながら若手エース的な存在で、上司の僕としては心強いことこの上ないのですが、1点だけ懸念していることがあります。

 

それは、残業の多さです。

 

誰よりも早くオフィスへ出社し、誰よりも遅くまで仕事に打ち込む姿勢は、まるでビジネス界におけるアスリートのような存在です。

努力と成果の量もトップクラスですが、労働時間もトップクラスなのです。

 

しかし、生産性が重視される昨今の社内環境においては、どれだけ成果を残していても、残業が多すぎることによって最終的な評価につながりづらくなっているという事実が僕の頭を悩ませています。

 

Y君のモチベーションとパフォーマンスをできる限り落とさずに、残業時間をでき限り削減しなけれなばいけないという難題を解決する為に、彼と話をした中で、大切だと思ったことをまとめてきたいと思います。

 

より高い視点を与える

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彼は今の一営業担当というポジションでいる限りは、自分一人のマンパワーで頑張りぬけば成果が出る環境と能力があります。

 

しかし、その成功体験を引きずって今後より上のポジションや大きな仕事を任されてしまうことで、それが足かせになるリスクがありました。

 

「自分はできる!」と信じて非効率に頑張りすぎることは時に、体や心のバランスを崩してしまうこともあります。

 

また、ワークライフバランスを重視してきている社員も増えている職場環境の中で、上司である立場の人間が率先して残業に励んでいては、部下との距離感も出来てしまいます。

 

・自分がもし上司だったら、どうやって周りに働きかけ、どうやって見られたいか。

 

この視点について認識を共有しました。

 

残業に対する意識を変える

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彼と話して感じたことは、僕が思っていた以上に自身が残業をしていることに対する意識が希薄だったという点です。

 

そして、彼の認識のなかで「成果さえ出していれば残業はいくらでもして良いものだ」という考えも見えました。

 

当然、自分の残業時間の把握もできていませんでした。

 

まずは、自分のタイムスケジュールを可視化して、どこに一番時間がかかっているのか?

また、それは適切な時間なのか?について議論しました。

 

結論として彼が最も時間をかけていたのは、営業の外周りでした。

エースポジションの営業担当なので、当然ですしそうであるべきなのですが、

時間配分に少し問題がありました。

 

それは、訪問ルートの効率の悪さです。

 

約束を取り付けた時点で、早いモノ順でルート決定をしていた為に、同じ場所を何往復もしていることもありました。

 

  • 日ごとにある程度のエリアを決めて商談を行う。
  • そもそもリモートが可能な顧客であれば訪問しない。

などの選択肢も考えられます。

 

そのような、残業時間の削減を前提においたスケジュール管理について意識してもらうこと始める必要がありました。

 

困りごとを解決してあげる

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彼の困りごと聞いたことで、根本的な残業の原因がわかりました。

 

それは、彼が夜遅く外回りから戻ってきた後には、事務担当はすでに帰宅してしまい、引継ぎも時間がかかるから面倒で自らその処理をしているということでした。

 

営業と事務の二足の草鞋を履いていたのです。

 

そのおかげで、彼は事務スキルも身についてきたと非常にポジティブだったのですが、やはり会社としてはそれぞれの役割にあった労働をしてもらう必要があります。

 

冒頭の「もし一人ではやりきれない仕事を任せられる立場になったら…」という話ともつながりますが、多少の不安や面倒はあるかもしれないけど、思い切って任せてみることをお願いしました。

 

結論

ある程度の仕事が板についてくると、すべて自分でこなしてしまった方が早い場合は、多少非効率でもやり慣れたやり方の方が早い場合も出来てきます。

 

しかし、それはあくまでその時に持っている能力で対処できる仕事の内容に限るという前提条件付きです。

 

少しの変化球やヘビーな仕事になった時点で、同じやり方が全く通用しない場合もあります。

 

特に変化の大きな今の社会においては、自分でやりすぎないという割り切りが、自分も含めて大切だと気付かされた出来事でした。