皆さん、普段の仕事の中で手帳は使っていますか?
僕は、ここ数年はOutlookでスケジュール機能を使って予定管理するようになってしまいましたが、以前はかなり使っていましたし、まだまだ周りでも使っている人は多いです。
しかし、ここ最近思うことは、スケジュールを埋めることだけに満足していないか?という自分への疑問です。
スケジュールを埋めることで安心してしまい、それで仕事が片付いた気持ちになってしまっているという危機感を覚えたのです。
自分が埋めたそのスケジュールは、本当にその時間を使ってすべきことなのか?ということです。これまで商談には必ず1時間の枠を取っていましたが、本当に1時間も必要なのか?会議に出席を求められたら必ず参加していましたが、参加する意味は何か?
そんな時であったのが、『超一流の手帳はなぜ空白が多いのか?』という1冊です。
- 作者:高塚 苑美
- 発売日: 2017/10/14
- メディア: 単行本
輸入車ディーラーで全国No1になった彼女の原体験に基づく、手帳を使ったタイムマネジメントの方法が紹介されています。
まずこの本では、多くの人が間違っている手帳を使う本来の目的について言及されています。それは、以下になります。
手帳の使用目的について
間違っている人:空白の予定を埋めること。
(それによって充足感を得たい。)
使いこなしている人:時間を捻出するためのツール。
(本当に重要なことだけをしたい。)
つまり、「時間を消費する」ためなのか、「時間を創出する」ためなのか、という対極的な目的の違いがあるのです。
この前提が間違っている限り、目の前の些末な作業や用事に追われてしまい、いつまでたっても大きなチャレンジや成功ができない人になってしまうと思います。
もちろん社会人でも、入社から3年目までのいわゆる修行期間中などは、むしろ目の前の仕事に没頭して基礎を学ぶということは大切ですが、それ以降の年次ではこのタイムマネジメントの意識を持たなければいけないと思います。
成功している人は捻出した時間で何をしているのか?
その疑問は以下のマトリクスで説明できます。
・第1領域
普段の仕事をしていて最も時間を割かれるのがこの領域で、重要度も緊急度も高い仕事です。しかし、その成果はあまり大きなものではないという残念な領域。
例えば、顧客クレームの対応や、システムトラブルの対処など。
・第2領域
ここが、タイムマネジメントにおいて一番重要な領域です。
この領域の仕事に充てる時間の捻出こそがタイムマネジメントの本質。
第1領域と異なる点は、準備期間が大幅にかかるという点とそれに伴い大きな成果が期待できるということです。
例えば、新製品の開発や、新規イベントの立案、組織改編など。
・第3領域
この領域がスケジュールを埋めたい欲求にかられた時、ついつい手を出してしまう仕事がたくさん転がっている領域です。そこまで重要ではないけど、やっておいたほうが良いかな?といったレベルの仕事です。この領域の仕事こそ、いかに減らすかを考えなくてはいけません。例えば、情報共有だけの会議や商談、誰も見ない報告書の作成など。
・第4領域
この領域は減らすだけでなく、なくすという意識をもって認識しないといけない仕事です。
例えば、付き合いだけの飲み会、社内慣習だけのイベントなど。
具体的にどんな時間管理をすればよいのか?
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やるべき仕事は三か月前から決めておく。
「これだけはやっておかなくてはいけない」という仕事を事前に計画を立てて、決めておくで余計な予定を入れてしまうことを未然に防いだり、時間の余裕を先まで把握できるようになります。
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自分の目指すゴールに近づくためのルーティンをつくる。
第2領域の目標達成に向けては、膨大な時間を要します。そのために必要な情報収集やスキルの習得といったことが発生します。その時間を捻出することはもちろん、それをルーティン化することでより吸収力が高まります。
就業後の1時間は必ず専門書を読むや、休日は勉強会に参加するなど。
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デキる人の手帳はバーチカルタイプ
バーチカルタイプとは、一日が30分単位の帯上になっているものです。
なぜそれが良いのかという理由は、一日の流れが見えやすいからです。どの時間に余裕があるかということを把握できることで、第2領域のルーティーンワークを組み込みやすくなります。
まとめ
タイムマネジメントとはあくまで仕事の生産性を上げるための手段であり、それがうまくできている人は以下の要素を兼ね備えているということが、僕は学びに感じました。
・向かうべきゴールが定まっている。
・自分の仕事で何をやるべきで、何をやらないべきか、判別ができている。
・ゴールに向けた日々の継続ができている。(だから意識的に時間をつくる。)