1つ1つの仕事を丁寧にこなしていくことはもちろん重要だ。しかし、時として自分のキャパシティを越える仕事量を与えられた時、それを「どうこなすか」という点が、上司が部下の仕事能力を測るひとつの物差しになると思う。
自分自身、大きな仕事の案件を引き受ける時に、すべてを自らで引き受けてしまった結果、自分でも仕事が片づけ切れず。。。
最終的に助けの手を差し伸べてくれた同僚にも、どこから何をお願いしてよいかわからず、散々な目にあった苦い経験がある。
これからの仕事では、より人手はいなくなり、外注はもちろん、コンピューターに働いてもらう場面が増える中で、「自分がすべきこと」と「相手にしてもらうべきこと」の判別がより重要になるだろう。
そんなことを感じながら手とった、『手抜き力』を参考にしながら、仕事が早い人とは?という問いに対して4つの答えを考えた。
仕事が早い人の4つの共通点とは?
- 本質を捉える力
- 無駄をそぎ落とす力
- 融通を利かせる力
- ストレス解消の力
どうやってスキルとして身に付けるのか?
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本質を捉える力を鍛えるには?
考えていること、思っていることを簡潔に相手に伝えること。
究極的には、「一言に集約する」ということが到達点だ。
現実的には、まずは上司に仕事の報告等をする中で、3分で初めてみるのがおすすめ。時間内に収めるということも大切だが、その時間で自分の意図が十分に相手に伝わっているか。という点も考える必要がある。徐々に慣れていく中で、1分…30秒…15秒…と短くしていくことで、本質を捉える訓練ができる。
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無駄を削ぎ落とすには?
何をするにも優先順位を決める習慣をつけることだ。
本当に必要なことにだけ順位をつけ、それ以外のことはしない。
ついつい、「念のために」「一応やっておこう」という付随の作業をしたくなるものだが、心を鬼にして捨てるべきだ。そこまでしても、本当に必要なことを1日ですべてこなすことは難しいだろう。一日を振り返って今日やったことは何だろう?と自分に問いかけて「これとこれとこれ」と簡潔に振り返ることができるようになるのが理想だ。
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融通を利かせる力を高めるには?
自分も含め、組織の人間の仕事効率を最も低下させるのは、ルールと権限だ。何かアクションを起こそうとすると、頭ごなしに「それは会社のルールで、ダメです。」とすぐに言ってくる人間がいる。もちろん、コンプライアンス上の問題や道徳的な問題はある。しかし、「誰が決めたのかもわからない」「何のために決められたかもわからない」「いつ決められたのかもわからない」そんな状態で、ルールだけが宙に浮いているケースに関しては、本当にそのルール守らないといけないの?と考え、縛られないことが大切だ。
また権限においては、自分がコントールできるものを積極的に行使していくことが大切だ。しかし、コントロールできないものについては、そこに時間を投下するほど無駄なことはない。本当に為すべきものだけを考えて、権限を持つ立場の人間にとっても有用なものかを踏まえ、交渉をする必要がある。
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ストレス解消の方法。
ずっと感情と思考を働かせているのは疲れるし、長時間続かない。
1日の中でもメリハリをつけて、ストレスを解消する時間をもつことで、トータルの時間効率の改善につながることもある。
仕事上のストレス解消法は2種類ある。
1つは、本能のままに行動することである。仕事では、どれだけ準備や計算をしつくしても絶対に正確な答えがでないものも多い。そんな仕事に、永遠に答えて求めていてもストレスが増大する一方だ。それよりも、思い切って自分の本能に従った意思決定をスピーディーに行うことで、余計なストレスを抱えず、その後の仕事もスムーズに進む場合も多い。
もう一つは、あえて思考を停止することである。例えば、不可抗力で発生したトラブルや問題に、自分が責任を負わなければならないような場合、上司や顧客から多くの時間を奪われ、説明を求められ説教を受ける。本当に、改善が必要で真摯に取り組まなければいけないものもあるが、そうでないものにまで思考と感情をすり減らすことはない。あえて、思考停止モードになってその場を流すという技術も大切である。
まとめ
・制限時間内で意図を伝える訓練で本質捉える力は身につく。
・本当にやるべきこと以外はやらない。
・ルールと権限には縛られない。
・自分の感情と思考をすり減らすだけの仕事はしない。