【一点突破主義】自らがエースプレイヤーとなる上司を持ってしまった時に、部下がすべきこと。
【一点突破主義】自らがエースプレイヤーとなる上司を持ってしまった時に、部下がすべきこと。
過去に様々な上司の元で仕事をしてきましたが、
マネジメントの方法は本当に人に変わってくるとものだと感じています。
マネジメントの基本とは、
部下をどうやって活かしてチームの力を最大化させるか。
という部分にあると思っていました。
しかし、僕が基本と思っていた方法とは全く違うアプローチのマネジメントをする上司との出会いで新しい視点を得たことと、またそれにあたって大変だったことについてまとめたいと思います。
そのアプローチとは、
マネージャー自らが、マネジメントを放棄してエースプレイヤーになることで、
チーム全体に大きく貢献するという方法でした。
本来であれば、部下が担当する取引先案件(その中でも特に大きいもの)を、
1つ絞り徹底的に営業をかけていくというスタイルです。
部下の管理や育成には全く興味を持たず、
ひたすら自分の仕事に打ち込んでいく姿勢を、
周囲からは「一点突破主義」などと呼ばれていました。
まるで、将軍でありながら孤立奮闘して敵陣に突っ込んでいく、
「キングダム」の信のようなイメージです。
その上司は、全体的なバランスこそ全く取れていませんでしたが…
自分がコミットしたものに対して、一定の成果を残し続けていたので、
社内では評価が二分されていました。
このような上司を持ってしまった時、部下にとってはある種の試されている期間だと感じました。
なぜなら、自分で何もやらなければ何もせず遊んで過ごすこともできますし、
何かやろうとしても上司は手を貸してくれず自分でやりきらなければいけない。
すべては自分次第という状況だったのです。
僕は後者の選択をしようと決めました。
そこで大前提として大切になることは、「自立すること」でした。
そして、それにあたって大きく3つのことを意識しました。
1.セルフマネジメント
当時、上司からの指示はほぼなしに等しかったので、
出社時間、退社時間もほぼ自由でした。
そこで意識したことは、
「やらないことを決める」ということです。
既に上司が相当な「本来業務」をやらないと決めている以上、
それがそのまま部下である僕に降りかかってくることは避けられません。
その中でも、自分が「やるべきこと」と「やらないこと」を決めておくことで、
無駄な仕事に追いかけ続けられないように意識しました。
また、その線引きに根拠を持たせることも必要です。
その為に、自分のやるべきことに対し、半期~年間の計画に落とし込み、
一応、上司にも確認してもらいましたが、「いいんじゃない?」の一言で終わりました…
2.リスクマネジメント
ビジネスの世界においてポジションというのは、
口ほどにモノを言うものです。
取引先の交渉でも上司であるポジションの人間が出てくることで、
上手くまとまったり、
重要な決定に対してチーム員の同意を得るような場面でも、
上司が出てくるというのは説得力を持ちます。
極力、自分の力だけでやりきりたいという気持ちはありましたが、
ビジネスを完結させる上で、上司を共犯者として巻き込む。
という最後のダメ押しのアクションは大切にしていました。
3.人のケア
職場には上司と直接関わる社員と間接的にしか関わらないパート、アルバイトさんがいます。
とにかく上司は「人に興味がない人」だったので、恐らくそれらの人の顔や名前は全く記憶しておらず。パート、アルバイトさんたちの上司に対する不信感は非常に高い印象でした。
しかし、その不信感からくるモチベーションの低下や仕事でのミスなどは、
直接、僕ら一般社員に降りかかってきました。
そのようなこともあり、職場においてコミュニケーションを通じて、
ケアをしていくということも意識的に行うようにしていました。
まとめ
「一転突破」主義は、諸刃の剣だと思います。
成功すれば大きな成果をえることができますが、
失敗すれば大きく信頼を失墜します。
僕の上司は「たまたま」過去の成功体験からそのやり方を続けていますが、
それは時代によって変わってくるものだとも思います。
その時代性に合わせた自分なりのマネジメントスタイルを見つけていくことは、
僕にとっても当面の課題です。