「備えあれば憂いなし」という言葉から感じる僕の価値観について。
モノを持っていること=豊か
「備えあれば憂いなし」という言葉の意味合いは、一般的に物質的な豊かさを求めて使われるケースが多いと思います。
- 貯金しているお金は多ければ多い方が良い。
- 冷蔵庫に入っている食材は多ければ多い方が良い。
- 洋服のクローゼットは多ければ多い方が良い。
こんな考えを是としている大量生産大量消費を経験してきた昭和世代が、好きな言葉だと認識しています。
先日も久しぶりに実家を訪れた際に、使いきれないほどのモノと完璧な備蓄に溢れた雑多な生活感を見てそんなことを感じました。
しかし、その価値観は不毛であると思っています。
そして、僕らが備えておくべきことも時代とともに変化してきていると感じています。
今回の記事では、この「備えあれば憂いなし」という言葉について深堀して考えていきたいと思います。
備えがあることで失うもの
常に備えがあるという物質な余裕があることは、僕らから考える力を奪うとも思っています。
例えば余裕があることで、一回ワンプッシュで良いシャンプーを3プッシュも使ってしまったり、割と高価なものでも使い捨てにしてしまったり…
しかし、一度立ち止まって考えることで、
- 少しでも長く使うにはどうすれば良いか?
- 使う量を少しで済ますにはどうすれば良いか?
- それがなくても済むにはどうすれば良いか?
僕はこのようなことを考えながらモノと向き合う姿勢が大切だと思っていて、それがモノの本質に気づくきっかけになったり、限りある資源を無駄遣いしない一歩だと感じています。
そうすることで、単に消費するだけでなく、消費すること自体に自分なりの意味合いを持たせることができると思います。
心の余裕をもたらすもの
本当の意味で自分にとって「憂い」を無くしてくれるのは、決して物質的な豊かさではなく、次の3つだと思っています。
- 自由な時間
- スキル
- 情報資産
1.時間
自分が自由に使うことができる時間です。
どれだけ稼ぐことができていても、そのほとんどの時間を仕事に費やしてしまっている状態というのは、心の豊かさとはかけ離れていると思います。
お金はあるけど時間がない。
いざ、お金を使う時間が出来ても、使う体力や使いたいものがない。
そんな状況の定年後の自分にならない為に、時間を確保することは最も大切な備えるべき事柄だと感じています。
2.スキル
自分が社会に対して提供できるスキルです。
変化の速い世の中において、どんな大企業に勤めていても明日会社が倒産するリスクは必ずあります。
その為に、本業で必要なスキルだけでなく、そこから派生して他の分野でも活かせる普遍的なスキルを身に付けておくことは欠かせないと思います。
そうすることで、本業においてもレアな人材になり重宝される存在になることができるはずです。
3.情報資産
これは個人における知の情報を可視化して備えておくということです。
人は忘れる生き物です。
過去の経験がいつどこで活かされるかわかりません。
また、同じ知であっても発信の方法次第で様々な価値提供の可能性が秘められていると感じています。
それ故、自分が持っている情報を常に引き出せる状態にしておくこと。
このような情報の備えが、自分の豊さにもつながると考えています。
結論
備えるべきものは時代によって変化するということを忘れてはいけないと感じています。
自分が今備えるべきと思っていることも、今後の社会においては無価値なものになっていくという可能性もあります。
そんな「常に現状を疑う」ことを忘れずに、時代に合わせた「備え」をしていきたいですね。