経営者が振り返りを大切にする理由。
無意識の振り返りPDCAサイクルが回っている。
こう感じたのは、たまたま仕事の関係で、一緒にプロジェクトを進めている取引先の社長さんと1日に同行させていただく機会をもらった時のことです。
ビジネスパートナーとして商談に同席させてもらっていたのですが、僕は彼の尋常ではないアウトプットの質と量に、常に圧倒され続ける1日だったことが鮮明に記憶に残っています。
その方は、会社の創業者でもあり、何の後ろ盾もない状態から会社を大きく育てられてきたような方でした。
その1日で僕が学んだことは、まさに強烈なアウトプットの裏には、「振り返り」という要素がいかに大切であるか?ということなのです。
今回の記事では、この「振り返り」についてフォーカスして記事をまとめてみたいと思います。
創業社長の振り返りPDCAサイクル
PLAN(前提条件)
「常に大きな野望に向けた妄想を持っている」
実現可能性や具体的なアクションは全く未知数のまるで子どものような妄想力を持っています。
その妄想は、移動中や何気ない会話の中からもどんどん生まれてきます。
しかも、その場での夢物語に終わるのではなく、それをしっかり大切にする姿勢をもっているのです。
そして、とりとめのないように思えるそれらの妄想も大きな目で見ると、会社が目指す大きなビジョンに一貫してつながっているのです。
DO(実行)
「多くの人に会って多くの人に同じ話をする」
社長の1日というのは、人に会うこと自体が仕事なのではないか?と思うくらい、とにかく多くの人に会います。
そして、そんなに同じことばっかり話をして飽きないの?と思うほど、自分の妄想を語り続けるのです。
僕自身も隣で1日中聞かされているだけで、社長のプランが夢に出てくるくらいでした。
つまり、社長自身はこのように話をすることで、自分の考えをより定着させ、そして頭の中を整理をしているのだと感じました。
CHECK(振り返り)
「話をするたびに内容が磨かれる」
これは間近で話を聞いていて、最も実感したことでした。
多くの人に話をしていると、相手が首をかしげたり、腑に落ちていないポイントは、そのリアクションから共通しているように感じます。
この少しのズレを敏感に察知して、次に同じ話をする時には絶妙に表現や話す順番を修正していることが見て取れました。
1日のはじめと終わりには、内容の精度が大きく向上しているのです。
ACTION(検証)
「そこから新しい発想が生まれる」
無意識レベルの調整を繰り返すことによって生まれるのは、相手からの共感です。
相手の理解度や共感度が高いことは、相手からのアイデアや意見を引き出すことにもつながります。
そのように生まれた発想はまた、仕事の大きなビジョンにおける一つのヒントとなり、多くの場面で語られて、ブラッシュアップされていくのです。
まとめ
今回の経験は、決して経営者だけにあてはまる内容ではないと思います。
いちビジネスパーソンにとっても、マネできる部分は多いと思います。
- 自分なりの考えを持つ
- 多くの人にそれを話す
- そこから示唆を得る
このようなサイクルは普遍的であり、当たり前のことのように思えますが、このシンプルな振り返りの行動をどれだけ愚直に取り組めるか?という部分が、最終的なアウトプットに大きな差として出てくるのだと思います。