初めて「骨伝導イヤホン」を使ってみた感想。
ポッドキャストでラジオを聴くことが毎日の僕のルーティンだ。
特に、会社への通勤時間などは、ラジオは欠かせない存在となっている。
そんな僕にとって致命的な出来事が起こった。
それは、「外耳炎」と呼ばれる耳の炎症で、耳の入口付近に膿が溜まり、一般的なイヤホンを装着するができなくなってしまったのだ。
これには、いくつかの原因が考えられるが、プライベートの使用に加えて、社内でのリモート会議の増加など、イヤホンの装着時間が各段に増え、耳への負担が大きくなっていることはあるだろう。
そして、耳鼻科で診療を受けてわかったことは、厄介なことに、この「外耳炎」というのは、薬さえ服用すれば、数日で治るという類のものではなく、完治までは数週間から数か月かかるということがわかったのだ。
当然、これまで通りのようにイヤホンを装着することはできないし、かといってスピーカーにしてラジオを聴くこともできる環境などは極めて限られている。
そんな苦悩の状況の中で、発見したのが「骨伝導イヤホン」と呼ばれるガジェットだ。
通常の音声は耳の奥にある鼓膜が音の振動をとらえ、その奥にある「蝸牛」に伝達することで音の情報が脳内に伝わる仕組みだが、骨伝導の場合、骨の振動が直接、蝸牛に伝わることで音を伝える仕組みとなっている。分かりやすいのは、耳を完全に塞いだ場合であっても自身の発する声は聞こえるが、これは骨を伝わって自身の声が聞こえていることを意味する。
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/topic/feature/1412916.html
今回の記事では、この「骨伝導イヤホン」を初めて使ってみた感想について僕なりの視点で記事にまとめてみたい。
購入した製品について
まず、イヤホンの購入にあたり、僕が最も意識した要素はコスパだ。
やはり、初めて使用する未知数のガジェットに対して、いきなり大きな金額をかけることはできない。という思いと、一方で、デイリーで使用するものなので、一定のクオリティは欲しいという非常にわがままな二つの思いを持っていた。
しかし、その両方を叶えてくれたのが、ゲオがオリジナルで発売している「GRFD-BCH200B300」という製品だ。
詳しいスペックについては後述するが、平均価格が1万円以上という骨伝導イヤホンマーケットにおいて、平均以上のスペックを持ちながら2,980円という破格のプライス設定だ。
そもそも、近年ゲオがこのようなコスパ重視のオリジナル家電を販売していることも、僕は初めて知り、驚いている。
音質と音量
骨伝導イヤホンの魅力の一つは、耳を塞ぐことがないため、僕のような耳に炎症のある人間にやさしいということもありながら、周囲の音がしっかりと聞き取れるというメリットがある。
このメリットと相反する要素が、音質だと、実際に使ってみて強く感じた。
普段はラジオがメインで、音楽を聴く機会は少ないし音質へのこだわりもそこまでない僕なのだが、それでも一般的なイヤホンの「クリアさ」と比較してしまうと、そこには越えられない壁を感じた。
あと、最も気になった点は、駅や幹線道路など、電車や車が行き交う場所では、それらの乗り物の騒音に音がかき消されてしまい、ほとんど音を聴きとることができないということだ。これは、携帯の音量をマックスまで上げても、同じだった。
よりスペックの高い製品であれば、さらに騒音に負けない大きな音が出せるのかもしれないが、それはそれで耳が耐えられるかという心配もある。
装着感
今回購入した製品は、首の後ろを通って両耳につながるバンドタイプのものだ。
非常に安定していて、移動中にも全く気にならないし、試したことはないが走ることもできるだろう。
一方、気になる点としては、コードが首の後ろを通る仕様なので、リクライニングシートやベッドに持たれかかった時に、引っかかりってずれるという現象が起きることだ。
これに関しては、そのような場面で使わないという一番なのだが、どうしてもぐったりしたい時はある。そのような意味では、両耳独立型というのも、今後は検討してもいいかもしれないと思った。
まとめ
ネガティブな言及もしてしまったが、今回の買い物の満足度はかなり高い。
それは、聞きたいのに聞けないというストレスからの解放と、申し訳なくなるくらいの低価格で購入できたという2点に尽きる。
早く耳の症状が治って欲しいのだが、まだしばらくは様子見が必要そうだ。
引き続き、骨伝導イヤホンにお世話になる日々が続くだろう。