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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

世界は「誤解」でできている

世界は「誤解」でできている

 

こんなはずではなかった

 

歴史における後世に大きな影響を与えた偉人達も、彼らのその思想や行動を紐解いてみると、それが決して本人たちが意図したものではないということは、よくあることだ。

 

つまり、歴史的に大きく影響を与えるムーブメントは、一人の思想や行動ではなく周囲の人々が誤解によって拡散していくという特性を持っているといえる。

 

そして、歴史においてこの現状を顕著に表しているのが、中世ヨーロッパで起こった「宗教改革」だと思う。

 

宗教改革とは、元々強い権力を持っていたカトリック教会が世俗権力との結びつきを強めたことに対してマルティン・ルターが、教会内部からアンチテーゼとして「プロテスタント」という宗派を立ち上げた出来事である。

 

本来、ルターの意図としては、神への信仰と世俗権力の結びつきから脱却し、より聖書に基づいた敬虔な信仰を波及することが目的であった。

 

しかし、それはカトリックと相対する農民や領主たちにとっては、単なる対カトリックの主張根拠として謳われるようになり、結果、それはカトリック教会の衰退から絶対王政、そして資本主義の勃興という大きな流れにつながる礎となった。

 

これは、歴史的に非常に大きな動きだが、ルター本人にとってこの結末は、全く予想できなかっただろう。

 

このようなことは、ビジネスの世界でもあるのではないかと思う。

会社のビジョンやバリューというのは、どのような解釈や誤解もあり得る。その中で、経営層が予想もしなかった化学反応が現場で発生するということは多分にある。

 

大切なことは、自分なりの思想を持つことだと思う。

そして、思想自体に絶対的な正確はないものの、自分なりの解釈を持ち行動することで、世界は変わっていくだろう。