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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【業務削減だけの働き方改革になっていない?】生産性を上げるために必要な3つのコト。

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僕の勤め先も世の中と並行し働き方改革が進み、入社した頃と比較しずいぶんと退社時間も早くなったことで、余暇の時間も持てるようになってきた。

しかし、現状を立ち止まってみると、不必要であったり、優先順位が低い業務を減らすことはできているが、それによって生まれた時間でこれまで以上に生産性を生み出しているか?と問われると疑問が残る。

 

 

そもそもコストカットをすることだけで、生産性が高まる仕事は、職種でいうと工場勤務などのブルーカラーの仕事が当てはまる。僕も含め、ホワイトカラー・ナレッジカラーに必要なことは、コストカットに加えいかに付加価値を創造することができるか?ということが決定的に必要になってくる。

 

「ナレッジワーカーはコラボレーションとかシナジーとかで、もっとすごいものを作れ、1+1を2以上にせよと言われているわけです。だから、足し算ができない。むしろ、かけ算。ナレッジワーカーのもう一つの特徴は、AさんとBさんの仕事の内容がそれぞれ異質であること。AさんはR&Dの専門家かもしれないし、Bさんは経理の専門家かもしれない。要は異質な専門家たちが集まり、お互いにプロセスやアウトプットが見えないのに、1+1を2以上にせよというのがホワイトカラーです。」(濱口秀司)

 

では、この難題に取り組むために『御社の働き方改革、ここが間違ってます!』を参考に考えていきたい。

 

キーワードは「付加価値を創造して生産性を上げる」。

そのために必要なことは、以下の3つである。

 

  • 仕事のシェア

例えば、何か頼みごとがあってある部署に依頼をする際に、「これは私の担当じゃないんでわかりません。」とか「今日は担当がいないんで。」という発言をよく耳にする。第3者からすると、「同じ部署なのになんで?」と言いたくなる。なぜこのようなことが起こるのか。それは、仕事が属人化してしまっているからだ。メリットとしては、その担当者に聞けばその担当範囲内の情報なら何でもわかる。一方で、当人が不在だったり、もしくは異動してしまった際には、完全に業務が硬直するというデメリットがある。

生産性を上げる上では、情報の精度は低くても誰に聞いても答えがかえってくる状態が理想的だ。だから「仕事のシェア」が重要なのである。

仕事をシェアするためには、2段階ある。

第1段階としては、「誰がどんな業務を担っていて」「どの程度の進捗状況」「今日のスケジュールはどうなっているか」といった情報共有できる仕組みをつくること。そして、その職場においてはどんなツールが適切かの選択と、日々全員が使うこと、使い慣れるための習慣付けをすることが大切である。

 

第2段階としては、プロジェクトごとに役回りを変えること。同じ人でもある時は、リーダー役だが、ある時はサポートに回る。といった形で、細分化された役回りをそれぞれのメンバーが固定でなくすべて経験することで、プロジェクト単位の進捗理解につながる。

 

 

  • 多様性の許容

情報が煩雑化し、変化が激しい社会の中でこれまで通りトップダウンで降りてくる創造力だけでは、新しいものは作り出せない。チームにおける様々な背景の人の働き方や意見を尊重することで、新しいイノベーションが生まれる。特に、社内でマイノリティとなりがちなワーキングマザーや外国人、アルバイトスタッフなどの意見や活躍の場を広げること。

 

「男女同権とかそういう問題じゃない。世界の企業はそんなこともうとくの昔にわかっている。男であろうが、女であろうが、国籍、宗教、年齢、いっさい問わず、優秀な人を使わないと持たない。それがグローバルな競争社会です。」(松本晃)

 

 

  • まずトライする

何か新しいことにトライすることは、常に求められていることだ。しかし一方で、会社が大きくなればなるほど、それに対する制約のハードルがどんどん高くなる。結果、上司に承認をもらう企画書を何度も作り直ししている最中で、タイミングを逸してしまうようなことも頻繁にある。そんなムダな時間はない。

まずは、やることに意味があると考え、小さく始めることがポイントである。

小さく始めたことの中から、可能性があるものを大きくしていき、しっかりと育てていく。自分の仕事のポートフォリオのシェアを「既存の仕事」から「新しい取組」に組み替えていくことが重要である。

 

まとめ

・生産性を上げるとは、いかに付加価値を創るか。ということ。

・一人で1つの仕事をしない。仕事の役割は、毎回違う方が良い。

・地位や役職に捉われない。様々な人の意見を尊重する。

・新しいことはどんどん小さく始めて、可能性を探ることに全力を尽くす。