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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【メンタル不調】同期の退社を食い止めるには、どう行動すればよかったのか?

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「会社を辞める」2種類の意味

本社勤務で4年目の時、入社以来ずっと同じ部署だった同期のAが退社しました。

退社には前向きなものと後ろ向きなものの2種類のタイプがあると思います。

 

前向きなものは、「どうしてもやりたい目標ができてそれを達成するために、他の会社に転職」であったり、「今の会社より良い条件で、ヘッドハンティングされる」等です。

 

一方、後ろ向きなものは、「今の会社でやりたいことがあるのに、周囲との関係性が悪くなり退社する。」や「やりがいがみつからないから、とりあえずやめてしまう。」等です。

 

同期の退社は、どちらかといえば後者でした。

目次

 

同期の退社の経緯

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なぜ彼は退社という選択したのか?という理由は、いくつかあったと思います。が、最も決定的だったのは、4年目で新たに着任した上司との折り合いが極めて悪かった。ということです。

 

自分で意見やアイデアを出して主体的に動いていくタイプの彼に対して、上司は自分の決めたルーティン業務を徹底させる管理型のタイプでした。

 

サラリーマンとして、上司の指示に忠実に従って働くということは当然のことです。

しかし、その上司の指示はあまりに緻密で、通常の業務時間内で終えることの非常にハードルが高い要求だったことを覚えています。

 

僕も最初の3か月は、言われた業務をこなすだけで、毎日5時間以上の残業をしていました。

当然、指示された業務だけでなく、自分でもやりたい仕事を持っている同期は、徐々にストレスをため込んでいきました。

 

ターニングポイントは、ある日同期のAが上司に呼ばれ、ルーティン業務の不備について厳しく指摘を受けていました。そして、彼はルーティン業務に十分時間を取れていなかった理由として自分の進めていた企画の説明を上司にしたところ、それがコテンパンにけなされ、即却下されるという出来事がありました。

 

その翌日から同期のAは、会社を休みがちになり、会社を辞めてしまいました。

 

同期が退社して考えたこと

 

同期のAとは逆に、言われたことしかできないタイプの僕にとっては、彼の考えるアイデアや独創性はとてもうらやましく、少し嫉妬もしていました。

 

入社以来、上司から高い評価を得ていたのはいつもAでしたが、4年目で上司が変わったことで、愚直な努力しかできない不器用な僕の方が評価されるという逆転が起きました。

 

その嫉妬心と優越感の入り混じった微妙な感情からでしょうか、一番しんどかった4年目の4~6月の間の僕とAとのコミュニケーションがかなり希薄でした。

 

しかし、Aが退社して僕に起こったことは、

  • 切磋琢磨する相手がいなくなった
  • 自分欠けている部分を補えなくなった

そのことで、僕自身の業務効率とモチベーションが大きく下がりました。

 

今振り返って、その経験をどうとらえるか。

 

上司に立場にだったとしたら、部下の退社というのは大きなダメージです。

部下がある一定のモチベーションを持っている限り、「いること自体が周囲に悪」と決めつけて、排除することはあってはならないと思います。

 

自分とスタンスが合わなくても、フラットに互いに歩み寄って、そこからしか生まれない価値を出していくか。ということが大切だと思います。むしろ、スタンスが異なる者同士の方が、生み出せる成果は大きいのでは?とすら思います。

 

だからこそ、同期Aの退社は非常に勿体ないことだったし、自分が上司の立場になったとすれば、どうすれば同じようなことを繰り返さないよう考えなければいけません。

 

メンタル不調への気づき

 

仕事をしていれば意見のすれ違いはもちろん、厳しいことをいわなければならない時もあると思います。しかし、その時に大事なのは、相手を理解した上で発言するということです。

弱っている相手に強い言葉を投げかけるのは、単なるパワハラです。

メンタルヘルス・マネジメントの教科書』を引用し、メンタル不調への気づきについて考察したいと思います。

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行動の異変と心理変化 

 

メンタル不調の5つの行動

  1. 普段とは異なる「有給休暇取得」の申請
  2. つまらないミスの頻発
  3. 残業時間の増加
  4. 行動や言動の変化
  5. 身体的不調 

 

3段階の心理変化

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警告反応期

⇒「身体にストレスがかかっている」というサインが出始める時期。

朝なんなくだるい。少し頭痛がする。でも、出勤すると消えてしまうという軽い症状。

 

 

抵抗期

⇒「警告反応期より多くのストレスがかかっている」時期。

表面上、パフォーマンスが上がったり、良いストレス状態を引き起こしている。

 

 

疲憊期

⇒「心身ともに疲れ果ててしまった状態」。

自分自身で体調の悪さを自覚できていない上に、イライラが訳もなく募ってきて、自覚なく、周囲の人に対して激しい口調になり問題行動として発覚する。

物事を忘れやすくなり、生産性が一気に下がる。

 

メンタル不調の相手にとるべき3つの行動

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 メンタル不調であることに気づく。

上記の行動や心理状態を個人の性格としてとらえるのではなく、それを引き起こしている小さな変化を分析する。

 

職場環境の改善

人によって異なりますが、心理的な負荷のかかる仕事の削減や、割り振り変更。

もしくは、配置そのものの変更すること。

 

 ③事実ベースのコミュニケーション

「メンタル不調のようだ」「鬱っぽい」「おかしい」と感じても、具体的な症状ベースで話す。

・具体的な事実を挙げて、話の目的を明確に言う。

「今月は、私用で午前半休を2回取得していたね。体調が心配なので、話を聞きたいのですが、30分程度時間がとれますか?」

 

・注意することは具体的に明確に言う。

「朝定時の8時30分に仕事が始められるよう、それまでに出勤するようにしてください。体調が悪ければ、正直に8時30分までに連絡してください。私はいつも8時には出社しています。」

 

まとめ

  • スタンスの異なる相手は潰すのではなく、受け入れ相乗効果をつくる。
  • 部下のコンディションを理解して指導する。
  • 部下の心理・行動の変化に対して適切なアクションをとる。