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【世界初のクラフトコーラ専門店】「伊良コーラ」はなぜ成功したのか?

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【世界初のクラフトコーラ専門店】「伊良コーラ」はなぜ成功したのか?

 

「クラフトコーラ」というワードを耳にする機会が増えたと思います。

 

少し前の「クラフトビール」のブームのように、これまで大量生産でコモディティ化していた製品をあえて手間暇かけて高付加価値・高単価で販売するビジネスが支持を集めています。

 

この背景には、日常生活においても、他の人とは違う「自分らしさ」「自分なりのこだわり」を持ちたい。と思う人が増えていることがあると思います。

 

そんな需要に対して、「コーラ」というジャンルで、新しいチャレンジをしているのが「伊良コーラ」です。

 

「伊良コーラ」とは?

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15種類以上のスパイスや柑橘を独自にブレンドしたオリジナルコーラを作る、世界初のクラフトコーラ専門店です。

 

世界中のコーラを求めて旅に出たこともあるほど、コーラをこよなく愛する小林氏が立ち上げたブランドです。和漢方職人だった祖父のレシピや機械、そして思いを受け継ぎながら、スパイスの調合から火の入れ方までも細かく研究して作られた唯一無二のクラフトコーラが主力商品です。

 

「伊良コーラ」のビジネスフレームワーク分析

 

  1. 「ターゲット」⇒顧客
  2. 「バリュー」⇒提供価値
  3. 「ケイパビリティ」⇒リソース・オペレーション
  4. 「収益モデル」⇒プロフィット

 

この4つの切り口から分析を行っていきます。

 

ターゲット

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「伊良コーラのコアターゲットは自分」

 

これは、社長の小林氏が東洋経済のインタビューの中での発言です。

 

この発言からは、自分が本当に納得できるクラフトコーラの味を追求する姿勢が伺えます。

 

いわゆるマーケティング手法による市場のニーズを分析してそこから商品化を行うマーケットインではなく、自分のこだわりに忠実に商品を作り上げるプロダクトアウトの姿勢が、結果的に「自分らしさ」「自分なりのこだわり」を持つ人の心に刺さっているということが考察できます。

 

バリュー

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「クラフトコーラ」という新しいジャンルの開拓。

 

伊良コーラは「世界初のクラフトコーラ専門店」と謳っている通り、「クラフトコーラ」というジャンルのパイオニアだと言えます。

 

日本では、コーラと言えば「コカ・コーラ」「ペプシコーラ」が2大メジャーブランドですが、世界には様々なコーラが存在します。

 

  • ドイツのアフリ・コーラ
  • ハンブルク発祥のフリッツ・コーラ
  • イギリスのキュリオスティーコーラ
  • ペルーのインカ・コーラ

 

しかし、国内の後発のクラフトコーラブランドも含め、委託製造ではなく、すべてを自社で、しかも手作りで販売しているメーカーは存在しません。

 

「まだ世界のどこにもないモノ」を届けるという部分に伊良コーラの提供価値はあると思います。

 

ケイパビリティ

独自レシピ

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伊良コーラのレシピの特徴は、百年以上前のオリジナルコーラのレシピをベースに、和漢方の技術を取り入れている点が大きなポイントです。

 

また、独自の製造工程についても、社長の小林氏は以下のように語ります。

 

「企業秘密になっちゃうので詳しくは言えないんですけど、いろいろな材料をいっぺんに煮込むと、ベタッとした感じになるんです。スパイスに火を入れる工程と煮込む順番をどう工夫するかっていうところですね」

 

「味に関してはコカ・コーラをベンチマークとしつつも、さらにコクと深み、いろんな素材の香りが順番に感じられるように意識して作っています。」

 

https://toyokeizai.net/articles/-/357594?page=4

 

 

デザイン性

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カワセミがトレードマークのキッチンカーや、ビニールパウチに炭酸を流し込んで飲む独特のパッケージデザインも「伊良コーラ」の魅力の一つです。

 

これらのクリエイティブディレクションはすべて、社長の小林氏が一人で行っているそうです。

 

和漢方を製造していた祖父が残した当時のデザインスクラップや、過去に小林氏が働いていた広告代理店での経験などを掛け合わせが、現在のデザインにつながっていると言います。

 

健康志向

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コーラはもともとアメリカの薬剤師であるジョン・ペンバートンが開発した栄養ドリンクのような飲みものなのですが、今では「体に良くない」「手作りできない」というイメージが世の中的に浸透しています。

 

一方、天然素材をふんだんに使用することで健康的でヘルシーな伊良コーラは、コーラの既成概念の打ち崩すような存在であると言えます。

 

単に美味しいだけではなく、しかも健康にも良い。という点は、社会的にも関心の高まるサスティナビリティ的な価値観にも響く部分があります。

 

ビジネスモデル

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直販+卸+EC

 

「伊良コーラ」の販売チャネルは大きく3つに分かれます。

 

  • 直販⇒東京下落合の実店舗やキッチンカー
  • 卸⇒百貨店催事や映画館
  • EC⇒公式サイトからのネット販売

 

クラフトコーラの特性上、原価率が高く、製造工程にも手間と時間がかかる為、大量生産を行いビジネスの規模を拡大させていくことは難しいと言えます。

 

しかし、非効率だからこそ、そこに生まれる付加価値があります。

 

この付加価値を維持しながら、根強いファンを拡大していくことが、今後の課題だと感じます。

 

まとめ

今の僕らにとって「クラフトコーラ」とは、新鮮で斬新に映るものだと言えます。

 

しかし、これを一過性のブームではなく、新しい定番として世の中に認められるまで、どのような経過をたどるのか?という部分については、今後も目が離せませんし、応援もしていきたいと思います。