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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

1本100万円の腕時計を買うべきか?30代サラリーマンが悩みに悩んでいる話。

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1本100万円の腕時計を買うべきか?30代サラリーマンが悩みに悩んでいる話。

 

「いつかは一生モノの腕時計が欲しい」

 

社会人になった頃からぼんやりとそんなことは思っていた。

そして、凝り性な僕はせっかく買うのならば、それなりのものを身に付けたいというプライドを持っていた。しかし、それなりの腕時計というのは、当然お値段もそれなりだ。

 

他のファッションアイテムと比較してもケタが1つも2つも違うのだ。

そんな経済的な理由もあり、長年腕時計に関しては、リーズナブルな価格帯のものを使い続けてきた。

 

だが、そんな僕も社会人になって十数年、三十代も半ばを迎え、管理職としてのジョブアップも控えているこのタイミングというのは、まさにこれまでずっと保留して続けていた「自分へのご褒美」=「腕時計の購入」のベストタイミングなのではないかと思ったわけだ。

 

そう決まったら、僕は行動が早い。

とにかく、時間があれば腕時計関連の雑誌やYouTube動画に目を通し、週末は時計専門店などに足繁く通う日々を送っている。

 

それと同時に、色々な腕時計を調べれば調べるほど、見れば見るほど、それぞれの腕時計に魅力を感じてしまうという悩みも深まるばかり…

 

楽しくも苦しい悩みの中でも、どうにか自分として大切にしたい購入にあたる「判断軸」とその軸をベースにした具体的な「購入商品候補」の選出まで進んだ。

 

そんな現在の状況をこの記事ではまとめてみたい。

 

僕が時計に求める5つの判断軸

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自分が理想とする「一生モノ」の条件としては、大きく5つの要素があると考えている。僕の中では、この5つの要素のどれが欠けてもいけない重要なポイントとして捉えている。

 

資産性

近年、時計というのは「実物資産」という捉え方がされるようになってきている。

それもあり、ロレックスに代表されるように投機的な目的で高級時計を購入する人間も増えている。

 

一方、僕はというと時計を売って短期的な利益を得ようとするつもりは毛頭ない。

だが、長期にわたって価値が落ちない、また値崩れがしないブランドやモデルを選ぶということは、1つの腕時計を長く大切に扱っていくモチベーションにもなると考えている。

 

なので、少しでもいいなと思えるモデルを発見したら、必ず中古市場での価格を確認することにしている。そこで、定価よりも高い、もしくはそこまで値段が落ちていないことが確認できれば、それは市場からも一定の評価されているモデルだと言える。

 

ステータス性

「つけている腕時計で相手を測る」というのは、なんともいやらしく感じるし、少し古臭い価値観でもあると思う。

 

しかし、僕は靴が好きなのだが、やはりビジネスをしているとどうしても相手の靴を見てしまう癖がある。

 

そこから言えるのは、やはり良い靴を丁寧に掃いている人というのは、仕事も非常にデキる人である確率が高い。もちろん、僕のようにややマニアック寄りの趣味として靴だけ良いものを履いていればそれでOKという訳ではない。

 

トータルの人柄や雰囲気・身だしなみの中で、靴にも気を使うことができている人というのは、仕事全般多くのことに気配りができているという印象があるという類の話だ。

 

それと同じで、ビジネスマンとしての全体像の中で、時計もある程度しっかりしたブランドや作りのものを身につけているというのは、その人物像を一段階格上げしてくれるものだと思っている。

 

ファッション性

ここまでの話でいくと、高ければ高い時計ほど良いという方向性だったので、ここから少し違った角度から見ていこうと思う。

 

それは、合わせ方である。腕時計というのは、どうしてもそれ単体のデザインや機能で見られがちだが、実際は自分の腕に付けるものだ。それ故、自分のスタイルの中に溶け込ませる必要がある。

 

つまり、ナチュラルなファッションに対してギラギラした金時計は合わないし、ド派手なファッションに対してレザーベルトのクラシック時計は合わない。

 

そのバランスを考えなくはいけないと思う。

 

僕の場合は、普段の仕事はスーツスタイルなので、それに合わせて極力装飾を省いたミニマルでシンプルなデザインの時計が好ましいと思っている。

 

具体的には、文字盤は白、針は三針、ベルトはシルバーステンレス、サイズ径はやや小ぶりな36~39mmなどの条件に落ち着いてくる。

 

実用性

加えて大切なのが、毎日使用する上での実用性である。

一般的な感覚でいうと、高級時計というのは200万円代を超えてしまうと、日常で使うのは気を使いすぎるというのが、正直なところだ。

 

どれだけ高級なものであっても、キズがつくことや無くしてしまうことを恐れて、使わなかったら意味はないと思う。

 

もちろん、お金に余裕がある方は、コレクション用や年1回のパーティ用などに、数百万の時計を購入することもなくはないのだろうが、自分はそれとは目的が違うことを認識しなくてはならない。

 

また、長く使っていく上で、大切なことは機械式であるということだ。

リーズナブルな大半を占める電池式のクオーツ時計というのは、どうしても寿命の問題がある。それに対して、ゼンマイの仕組みで動く機械式は、メンテナンスをすることで半永久的に動き続ける。

 

その点も踏まえて、僕は長く実用使いできるという観点で時計を選ぶことにしている。

 

価格

先ほど、200万円代を超えてしまうと、日常で使うのは気を使いすぎるという記述をしたが、その一方で、資産性やステータス性も確保できる価格帯というのが、個人的には100万円前後だと思っている。(前後という部分に関しては、20~30万円の幅は持たせてよいと思っている。)

 

また、その価格帯を選ぶ理由として自分がギリギリ購入ラインというのも大切なポイントである。というのも、余裕をもって買えたものよりも、多少支払いに苦労したものの方が、愛着や使うモチベーションにもつながるだろうと思うからだ。

 

自分の中で、出来る限り攻めの買い物をするというのが、自分の成長にもつながる気がしている。

 

購入検討している3つの時計

 

IWC「ポートフィノ」

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まだ高級腕時計に興味がない頃、なんとなく雑誌に目を通した時に、なぜか?とても印象に残っているブランドだ。とても飾らずシンプルでクリーン・そして堅実な佇まいが、自分のスタイルにもあっていると思った。

 

また、価格が60~80万円代というのも高級時計の入門の1本としても最適だと思っている。

 

そして、その価格に対して保証が手厚いという側面もある。まず、世界の時計ブランドでも数少ない「永久修理」に対応しているという点だ。つまり、自分の所持しているモデルが廃盤になろうが、いつまでも修理対応をしてくれるのは、「一生モノ」にふさわしいサービスと言える。

 

一方、一個だけネックと言えば、文字盤40mmと少し理想のサイズよりもやや大きいということである。

 

40mmというサイズは、決して大きすぎるサイズではないが、実はこのモデルのレディースモデルが37mmでそのサイズバランスが自分にとっては非常にいいのだ。ただ、残念なことにレディースは、ダイヤなどの女性らしい装飾がどうしても気になってしまい、後方からは外すことになった。

 

ジャガー・ルクルト「マスター」

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様々な時計店の訪問、雑誌や動画での勉強を繰り返す中で、僕がたどり着いた現時点で購入検討な可能な最高峰ブランドだ。

 

シンプルなデザインながら丁寧に作り込まれた造形は、もはや工芸品の域だと感じている。

 

しかも、観賞用ではなくギリギリ実用使いできる範囲の工芸品レベルだと思う。

 

この時計の造形は、一般的に300~400万クラスの時計にも匹敵すると言われているが、それを100万円代で実現しているコストパフォーマンスは素晴らしいとしか言いようがない。

 

一方、最大のネックは、僕の狙っている「マスター」というモデルについては、現行品はレザーベルトのみでメタルブレスレットモデルがないという点である。

 

基本的にスーツに合わせる時計なので、レザー中心なのはわかる。しかし、靴や革製品全般が好きな僕としては、黒ベルトの時計に茶色の靴を合わせたり、茶のベルトの時計に黒の靴を合わせるようなちぐはぐなことは絶対にしたくないというポリシーがある。

 

その観点からいくと、やはり毎日着用する時計のベルトはメタルブレスレット1択なのだ。

 

実は、海外のデットストック(新古品)市場には、僕の探してるパターンの個体が存在するらしく、並行輸入店のサイトなどを日々チェックしている。

 

ノモス「タンジェント」

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究極のシンプル。という言葉が相応しいのがこの時計だと思う。

このブランドはドイツのグラスヒュッテという地域から生まれたブランドなのだが、ドイツ時計というのは、どれも僕の求めるシンプル・ミニマルという要素を兼ね備えた時計が多い。

 

加えて、自動車に代表されるような工業国でもある為、時計も精度と実用性を高いレベルで両立していると言える。

 

価格は30万円前後と、前者2つのスイスブランドと比較するとかなりリーズナブルである。

スーツ専用や黒靴専用といった限定されたシュチュエ―ションを想定するならば申し分ない。

 

一方、ネックとしては「一生モノ」と呼べるか?という部分である。あくまでそれは完全に

主観だ。数千円の時計でも日々長く大切にする人もいれば、数千万円の時計でも数回しか着用せず売り払ってしまう人もいる。

 

僕が何かを長く大切に使う条件として、実用性ももちろんだが、ブランドや商品の背景やクラフツマンシップなどの要素に、前者のブランドたちと比較するとやや物足りなさを感じてしまうところである。

 

まとめ

ここ最近、「一生モノ」の時計探しに没頭していて気付いたことがある。

 

それは、僕は何か自分にとって運命的にぴったりくるもの「探している時が一番楽しい」のかもしれないということだ。

 

もちろん、商品というのはどんなものでも購入してからがスタートであるが、その購入までのプロセスにこそ「買い物」の最大の醍醐味があるのかもしれない。

 

正直、まだどの時計を購入するかは決めかねている。どの時計も非常に絶妙なバランスでメリット/デメリットを持ち合わせている。

 

しかし、最終的にはそのデメリットさえも愛せるようなものを選びたいと思っている。

購入した暁には、またこのブログで紹介したいと思う。

 

その日に向けて、また今日もあれこれ妄想を膨らませる日々を過ごすだろう。

 

今週のお題「自分に贈りたいもの」