マネジメントにおける「決めすぎない」ことの重要性
マネジメントにおける「決めすぎない」ことの重要性
すべてを網羅して細かく決めて詳細な指示を出す
このようなドラマなどで描かれる敏腕上司を理想のマネジメントだと思っているマネージャーやもしくは部下は多いのではないかと思う。
しかし、現実にはこのようなタイプのマメジメントは、どこかで行き詰まることになってしまうことを、経験の中から感じている。
行き詰まりのポイントは2つあると思う。
・上司の管理範囲の限界
・部下の自立性の阻害
マネージャーというのは、決して全知全能ではなく一人の人間である。
部下の動きを認知できる範囲には限界があるし、管理だけが仕事ではない。
同時に、自分自身の仕事もしなければならない。
また、上司が部下の仕事をすべて決めてしまうことは、部下自身で考えることをやめてしまうことにつながる。そして、部下にとって上司の能力の限界というのは、極めてわかりづらい。
これまで、指示をくれていた上司が急に指示をしなくなると、それは部下からすると「見放された」「冷たくなった」「やる気を失った」という風に捉えられかねない。
そうならない為に、ある一定のラインまでは上司が決めるが、そこから先は部下に決めさせて任せるということが大切である。
そうすることで、上司は失望されることを避け、部下は自分ごとで仕事に臨めるはずだ。
最後に、この際に気をつけるべきことは、任せる仕事の粒度だ。
抽象度が高いものは上司が決め、一定の具体性を持たせた上で部下に決めさせる。
この粒度のバランスを一定に保つことも、マメジメントで求められる一種のセンスだと感じる。