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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

「キンコン西野のオンラインサロン」からコミュニティについて考える。

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「オンラインサロン」って、最近すごい耳にするようになりましたよね。

 

先日、「オンラインサロン」について議論するYOUTUBE動画の中で、キンコンの西野が話していた内容について考えさせられたので、そのことを書きます。

 

 

 

 

動画の中で最も、印象に残った一言。

「今の時代は、レストラン型からキャンプファイヤー型へ」

 

つまり、

まぁまぁのお金を払って一定以上のクオリティの食事ができるレストラン。

一方、自分たちで食材を持ち寄って仲間たちで料理をつくるバーベキュー。

 

両者を比較すると、過去においては調理スキルや食材調達の面で「味」という点においては、レストランに軍配が上がったが、モノや情報が簡単に手に入るようになった現代においては、バーベキューでも「味」は担保され、さらにみんなで料理をする「やりがい」や「楽しさ」などの新しい意味付けもできる。といったコミュニティ論です。

 

なるほどなぁ~。と思いました。

 

僕が仕事で扱っているファッションという切り口においても、似たことが言えるのかな。と思いました。(僕が扱うのは比較的マス・大衆向けのファッションです。)

 

ファッション業界での「レストラン型」って何だろう?

2つ①「機能軸」と②「価格軸」があるな。と思いました。

   

ユニクロヒートテックにみられるようなすごい暖かいですよ!とか、ゴアテックスを使用していて完全防水です!といった機能の話。

 

②これだけの機能でこんな安いんです!これだけの機能があるからこそこの価格なんですといった話。

 

でも、これってもうどのお店でもそういう商品って出してるし、機能競争をしたとしてもジリ貧感が否めないな…と感じています。

 

結局、消費者からしたら商品によって何が違うのかが全く分からなくて、もはや何でも良いし、なんなら全部一緒じゃない?というのが、大体の人の本音かと…

 

つまり、ファッションも機能や価格といった「レストラン型」から、

ファッションもコミュティ形成のための手段として「キャンプファイヤー型」に移行している側面があるんですよね。

 

ファッション業界での「キャンプファイヤー型」って何だろう?

「コミュニティ軸」と「物語軸」の2軸で語ることができそうだと思ってます。

 

  • 「コミュニティ軸」

ディズニーランドで、学生さんたちがみんなお揃いの恰好して遊びに来てたりするアレ。

全身黒で合わせたり、ジージャンというアイテム縛りをしていたり…。チームのユニフォームや学校の制服のように、アイテムの統一感でコミュニティを表現をしている。

 

ちょっと前までは、「ファッションが人と被りたくない」、「自分らしいファッションをしたい」、みたいな考えが主流でしたが、最近は主語が「私」から「私たち(コミュニティ)」に変わっているような気がします。

 

だから、「私たちは仲間なんです!」みたいに周囲に自分たちが1つのコミュニティであることが主張するようなファッションが出てきているのかな。と。

 

他にも、「ディズニーランドっていう特異な空間だから」とか「インスタ映え」とか、それぞれ理由はあると思いますが、潜在的に何かしらの「コミュティに属したい」という欲求を持っていることは確かです。

 

で、これをどうビジネス的に考えるか。なんですが、まず今現状、コミュニティ形成の手段となっているファッションがありあわせのもので賄われているのだとすれば、そこにいかに付加価値をつけていくという切り口はありだと考えています。

 

  • 「物語軸」

商品の物語に共感して買う。みたいな行為がこれかなと思います。

これって、おそらくかなり前からある価値観ですが、実は最近になってより顕在化してきている印象があります。

 

例えば、エルメス

エルメスは貴族向けの馬具メーカーから始まり、自動車の普及という逆境の中でも、革製品の製造という分野にシフトしながら、超一流の職人の技術と最高級の素材で製品を、当時から変わらない超絶アナログ作業で、じっくり時間をかけて丁寧に作っています。

 

こういった歴史的、文化的背景があるとなんだか説得力がありますよね。

 

これは、そのブランドにまつわる物語=背景の深さが共感を広げ、使う人同士の人間関係構築まで影響を与えているのでは、と思います。

 

つまり、消費者は製品を買っているのではなくて、物語を買っている。

もっと言うと、その物語の中を生きるために、製品を買っていて、

そして、その物語を共有できるコミュニティを求めている。

 

そんなことが言えるのではないでしょうか。

 

一方で、この考え方ってどうしても長い歴史を保有する海外のラグジュアリー系といわれるブランドが有利で、日本のファッション業界ではなかなか台頭できるブランドが思いあたらないのが残念ですよね。。。がんばれドメブラ!