【大不況時代】キャリアを切り開ける人の5つの特徴。
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コロナウィルスによる不況の始まり
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で倒産した企業件数が、4月末までに109件に達した。東京商工リサーチが30日発表した。外出自粛で売り上げが減り、中小零細を中心に資金繰りに行き詰まる企業が増えている。上場企業でも業績の下方修正が相次ぎ、3兆円を超す売上高と2兆円超の純利益が失われる見通しだ。
三菱UFJ銀行が、経済のデジタル化に伴い、業務の構造改革を加速させる方針を固めたと時事通信が伝えた。大量採用世代の定年退職による自然減に加え、新卒採用の抑制を進めることで、17年11月に発表していた6000人の従業員削減計画に上積みして2000人程度を減らし、17年度に約4万人いた従業員の2割にあたる8000人程度の従業員を削減する見通しだという。
このような状況の中で僕らが目指す成功とは何なんでしょう?
- リストラの対象にならず会社に残れること
- 早めに別の会社に転職すること
- フリーランスや起業家になること
いずれも手段としては、間違っていないとは思います。
しかし、それ以上に大切なのことは上記のどの立場に置かれたとしても、「自分自身でキャリアを切り開く」ことができるかどうかが大事なことではないかな?と思います。
正直、絶対的に安定した場所などありません。
逆に言うと、「キャリアを切り開く」能力さえ持っていれば、どんな場所にいようとも、必要とされる人物になることで安定できるとも言えます。
では、具体的に「キャリア切り開く」とはどういうことでしょうか。
『キャリアショック』を参考にしながら、その特徴を分解していきたいと思います。
キャリアショック どうすればアナタは自分でキャリアを切り開けるか? (ソフトバンク文庫)
- 作者:高橋 俊介
- 発売日: 2006/06/28
- メディア: 文庫
目次
キャリアを切り開ける人の5つの特徴
①差別化と希少性⇔横並びとキャッチアップ
他の人と比較して相対的に評価の高い人物になるのではなく、他の人にはできない絶対的な評価を得ることができる人物。
その理由は、「相対的に評価ができる仕事」の危険性からも言えます。
なぜなら、相対評価とは評価対象の仕事のマニュアル化やシステム化がされていることが前提です。
そして、そのような特徴の仕事と最も相性が良いのは、人間ではなくAIです。皮肉にも、社内の相対評価が高い人ほど、システム化が進んだ時に、高コストな上に代替え可能な人物に成り下がってしまうのです。
②異質経験⇔同質経験
企業が大きくなればなるほどキャリアプランが体系化され、社員が歩くべきレールが示されているということが多いです。これは、人材育成の観点で意味のあることだと思います。会社の方向性が正しく、景気も上り調子であれば、この方法は有効だと思います。
一方で、その副作用もあります。
教育や労働環境が充実しているが故に、会社が示すレールにおんぶにだっこになってしまい、皆同じような経験と教育を積み重ねながら、同質の社員を大量生産してしまっているというリスクです。
つまり社会が不安定な状況になった時、需要が出てくるのが、他とは違うレールから外れた経験を積んできた人だと言えます。
一時的にリスクだと思われる違うレールを歩むことで、長期的には社内で希少なリソースになることによって同質化を避けることにつながるのです。
③未来予測型⇔経験重視型
社会において経験が少ない段階では、勉強や練習によって経験を積んで、そこから物事を判断することは非常に重要なことです。
しかし、この方法に頼りすぎてしまうことは、年数が経つに従って「変われない人」「融通のきかない人」というレッテルを貼られかねません。
常に変化していく世の中においては、新しいことを常に学んでいくということはもちろんですが、それ以上に未来を予測して、未知のチャレンジをしていくということが、成功の秘訣になるでしょう。
④私的自己意識⇔社会的自己意識
自己意識における「私的」と「社会的」の違いとは、自分の意識が自己(自分)の方に向いているのか、社会(他人)に向いているのか、という違いです。
企業という組織に属していると、どうしても上司やお客さんからの目線が気になり、他人中心に自分の行動を変えてしまいがちです。
しかし、その先には「同質化された無個性の自分」という未来しか待っていません。
自己中心にわがままな振る舞いをするのではなく、「自分がどうしたいのか」という意識をしっかり持って、謙虚な自己中心的意識を持って生きるのが大切です。
⑤直感的⇔論理的判断
論理的に考えることの重要性は、あらゆる書籍、セミナー、社内教育の場でも、嫌というほど語られています。
もちろん、論理的に物事を考えることは、相手に正確に物事を伝えたり、自分の主張を伝える場面では、重要なツールです。
ただ、これだけではキャリアを切り開くレベルの仕事を成し遂げることは困難でしょう。
なぜなら、相手に伝えるべきアイデアや提案、そのものは論理では限界があるからです。
論理思考は、自分で直感的に感じた「何か」「予感」そんなものを具現化するために、あくまで「ツール」という思考の棲み分けが大切ではないでしょうか。
考察
今回ご紹介した「キャリアを切り開く」能力について、これら5つの能力をすべて併せ持ってフル活用している人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
いるとしたら、相当な破天荒な人物像が思い浮かびますが…笑
決してそのようなキャラクターにならなくてはいけないという訳ではないと思います。
大切なことは、今自分が置かれている環境や仕事内容に採り入れることができる部分だけ、意識的に少しずつ取り入れていくということではないでしょうか。
そうしていくことが、少しずつでも他人との差別化につながり、「キャリアを切り開く」礎になっていくはずです。