決断することの大切さ
- 結婚や住宅購入など人生における決断
- 就職や転職など仕事における決断
- 習慣や習い事など生活における決断
僕らには、様々な決断の場面が連続的に訪れます。
そして、その決断は容易にできるものではなくて、優柔不断になりがちです。
僕もついつい決断を先送りにしてしまったり、誰かに決断を委ねてしまいたくなったりします。
しかし、自分で決断を下すということには大きな意味があります。
それは、世の中において100%正解の意思決定は存在しないということも踏まえて、
以下のようなことが言えます。
- 自分の決断だからこそ、結果に対しての納得感が高くなる。
- 自分の決断だからこそ、失敗しても反省が次の決断に活きてくる。
⇒自分で決断しないことには、人生の成功はない。
今日からそんな決断力を身に付ける為に、『一流の決断力』を参考にしながら、考えていきたいと思います。
一流の決断力 伝説のディール・メーカーが教える「粘る力」と「割り切る技術」
- 作者:植田 兼司
- 発売日: 2013/12/20
- メディア: 単行本
目次
本当の意味で決断力があるとはどういうことか?
結論からお伝えすると、それは「究極の二択まで絞り込むこと」です。
どういうことかというと、
冒頭もお伝えしたように、100%正解の意思決定は存在しません。
しかし、自分が最も適切だと思うことができる2つの選択肢まで絞りこむことができたら、あとはどちらを選んでも正解である。ということです。
簡単なようですが、数多くの選択肢の中から2つに絞りこむというのは、それだけで大変な労力がかかります。
つまり、その過程でそれだけ熟考がなされているということです。
一番危険なのは、特に考えることなく、直感的に即断・即決してしまうことです。
こちらのタイプの人の方が、一見して決断力があるように思えますが、それは違います。
筆者は、決断力とは「人生における大敗を減らす力」だと語ります。
大きな負けが少ないからこそ勝率が上がっていくという考え方です。
さて、究極の二択の話に戻ります。
これが究極であるかの1つのポイントがあります。
それは、「トレードオフ(相反性)」です。
つまり、あちらが立てば、こちらが立たずという状況です。
わかりやすく、住宅購入の例で説明します。
前提条件として1LDK、家賃10万以内、築年数10年以内、駅徒歩10分以内
があって、数ある物件から以下のような2つまで絞りこみができることが重要なのです。
A物件:1LDK、家賃10万、築年数10年、駅からは5分。
(スーパー・コンビニも徒歩1分以内。内装は問題こそないがやや古め。)
B物件:1LDK、家賃10万、築年数5年、駅からは10分。
(内装は新築同様で、各所に最新設備がそろう。周辺施設までは少し歩く必要がある。)
外での活動の利便性、内での生活の利便性のどちらをとるかという究極のトレードオフの選択ですね。
ここからは、究極の二択まで選択肢を絞り込む道筋を解説します。
選択肢を絞り込む道筋
「何のために?」を問う。
これは、ゴールから逆算して考えるということです。
スタート地点からコツコツ始めていくのも悪いことではありません。
しかし、その方法だと次第に「やること」自体に目が向いてしまい、本来の目的がぼやけてきてしまいます。
いわゆる手段の目的化です。
そうならない為に、無駄な仕事はしないということが最良の選択への近道です。
先ほどの住宅購入を例にとると、
手段の目的化
⇒とりあえず、住宅の情報をたくさん仕入れる。
情報を仕入れること自体が目的になってしまう。
ゴールから逆算
⇒住宅購入の目的を明確化。
無駄な情報は集めず条件に合う物件だけを絞り込んでいく。
少数意見を大切にする。
特に日本人に見られやすい傾向かもしれませんが、同調圧力の強さ故に、みんなが良いというものや、多数決で票の集まるものに流されがちです。
しかし、世の中で全員が賛成するものや納得するものは、概して陳腐です。
ユダヤ社会では、「満場一致は無効とする」というルールもあるくらいです。
決断をする上で、否定的な意見の多い少数派の声に対しても、
「こいつの意見も聞いてみよう」と耳を傾けることが重要です。
過去の安易な踏襲はしない。
一番簡単な決断の仕方としては、過去をそのまま踏襲する方法があります。
しかし、重要な決断の場面ではこれが最も危険です。
重要なのは、柔軟な思考と創造力が大切です。
成功を収めている企業の中には、
創造性を失わない為に、過去の書類を見ることを禁止しているほどの会社もあります。
これからの時代に求められる決断は、前例がなく、未知なものが多いです。
そういった意味でも、想像力を磨く訓練は大切です。
自己責任。
誰でも、他人から批判されることを恐れます。
それは、人は何か問題があった時に、その決断をした人を批判する傾向にあるからです。
だから、多くの決断は、もし失敗したとしても極力一人が集中砲火を受けないように、責任の所在が曖昧になっていたり、分散されていたりします。
一方で、それは選択の自由度をどんどん狭めていることになります。
制約がかかっていくことで、決断の内容はどんどん陳腐化します。
本当に意義のある決断とは、自分で責任を背負って、自由度の高い選択をしていくということではないかと思います。
考察
決断力を高めることとは、「大胆さ」と「繊細さ」を併せ持つことだと感じます。
「大胆さ」⇒無駄や過去の踏襲を排除しつつ、ゴール設計と責任を持つこと。
「繊細さ」⇒少数意見にも耳を傾けつつ、想像力を膨らませること。
この2点を踏まえながら、今後の決断の場面で役立てていきたいですね。