労働集約型の企業がこれから伸びていく?
AIの進化により、
製造業はすでに自動化が進み、
メガバンクを中心に銀行業も自動化の流れが加速。
ホワイトカラーの黒字リストラなども話題になっています。
そんな中、
いまだに労働集約型が中心で、
人件費がかさみ高コスト型の体質になっている代表的な業界が、
以下の3つの業界です。
- 小売
- 介護
- 医療
僕も自身も小売業界に身をおいていますが、
いま現在でも非常に効率の悪いオペレーションをしています。
- 取引先ごとに物流オペレーションが異なる。
- 店舗には、提供サービスや労務条件に合わせた人員の配置が必要。
人口減少で、
一人あたりの労働負荷は年々増加しているにも関わらず、
売上の同時に減っていっている為、給与水準は低空飛行です。
介護と医療については、
売上の減少は少ないものの、
労働負荷と給料のバランスは崩壊状態だと思います。
そんなオワコンとも思われるこれらの業界ですが、
『AI経営で会社は蘇る』の中では、
これからAIの進化に伴って進化していくという未来が語られています。
筆者がそのように言い切れる背景や理由について紐解いていきたいと思います。
目次
その理由
世界を取り巻く現在とこれからの状況について、
「ローカル化」
「リアル化」
という2つのキーワードで語ることができます。
世界のローカル化
「アメリカ大統領のトランプ氏当選」
「イギリスのEU離脱表明」
に挙げられるように、
世界の国々は、
「自分たちの国さえよければ」
という強いナショナリズムを持ち始めています。
ここから言えることは、グローバル化の鈍化です。
世界に進出しても排除が進むような世界情勢の中で、
自国の産業を強くすることが今一度求められているのです。
世界のリアル化
これまでコンピューターの進化はあくまで、
バーチャルの世界だけの出来事でした。
・マイクロソフトのウィンドウズによるパソコンOSの席巻
・アップルによるスマートフォンの急激な普及
つまり、
情報へのアクセスという側面での革命と言えます。
しかし、今後の予測されるのは、
自動運転をはじめたとしたリアルな「現物」にまつわる変化です。
これまでのサイバー空間における変化の中では、
決定的な影響を受けていなかった分野にも、
主導プレイヤーの変化は起こる可能性を秘めているのです。
日本における「ローカル化」×「リアル化」
日本はこの世界的な状況に対して、
悲観的に捉える必要はないと言えます。
なぜなら、この世界の変化は、
日本が今抱える問題の解決策にもなりうるからです。
その理由は以下です。
- 人口減少しているから、労働者の仕事が奪われるというハレーションが起きにくい。
- もともと閉鎖的な日本において、グローバル化⇒ローカル化の流れに違和感はない。
具体的にどう変わっていくのか?
<小売業界>
・自動運転化
⇒物流における安全性と確実性の向上
・ロボティクス
⇒商品の高い品質管理と正確な在庫管理発注
<医療・介護業界>
・遠隔医療
⇒往診の時間削減
・介護ロボットの発達
⇒介護士の負担軽減
考察
AI技術の発達によってさまざまな恩恵がある一方、
「人がやるべきこと」と「AIに任せるべきこと」
この2つの線引きがもっとも大切なことだと思います。
ヒューマンインタフェースである、接客などは代表的です。
機械学習では習得できないアナログな部分、
しかもそこに顧客価値があるものは、
人的リソースをしっかりと残して磨いていくことが重要だと考えます。
今回、紹介した業界は第3次産業と呼ばれる日本の産業の中では、
最も遅れて生まれてきた業界です。
第1次産業と第2次産業が、
すでにAIの導入が進んでいるのに対して、
これらの産業は「人による複雑性」を含んでいる為、
まだまだ未開のフロンティアが広がっています。
だからこそ、
AIの発展による伸びしろが最もある業界と言えるのではないでしょうか。