会社に依存しない働き方を望む人が確実に増えています。
その一方で、
これまで終身雇用の体制にどっぷりと漬かっていた日本の社会では、
まだまだ、個人での起業や副業に対する理解は低いです。
そして、そうした生き方をするモデルケースとなる人も多くはいません。
2chやニコニコ動画の開発者であるひろゆき氏(本名:西村博之)は、
これまで一度も会社勤めをしたことはなく、一貫して個人として、経営者として生きてきたという日本では珍しい経歴の持ち主です。
そのひろゆき氏の著書『働き方 完全無双』では、本人の経験とこれから加速する個人による働き方について具体的に言及されています。
今回は、その中から特に実践可能なポイントを3つに絞ってご紹介したいと思います。
①新しいことに首を突っ込む。
ひろゆき氏が2chの開設で一躍有名になった理由について、本人は以下のように語っています。
「たくさん同じようなサイトを作っていた人がいた中で、暇で続けられた人がたまたま僕だけだった」
つまり、成功の要因は、個人の特別な努力や才能といったものではなく、
何か新しいサービスの上にいる人には、「そこにたまたまいるだけ」で成功が舞い込んでくるタイミングがあるということなのです。
これは、初期からYOUTUBEを初めてヒカキンさんにも言えることだと思います。
「ユーチューバーってなに?変なことばかりしてるけど、仕事なの?」
という時代から継続を続けてきたからこそ、YOUTUBEが盛り上げってきたタイミングに乗ることができたのではないでしょうか。
そして、これから何かを始めようと思っている人は、まずはネットの無料サービスをどんどん登録してとりあえずやってみることが大切だとひろゆき氏は語っています。
リアルのビジネスは、多くのことがやりつくされており、資金面での参入障壁も高いです。
ネットにおいては、資金面のリスクを最小限にして、多くのチャレンジが可能です。
その中から、自分に合ったサービスを選んで続けていくことで、成功のタイミングに巡り合える可能性が高まります。
②イヤなことでもやる。ムダなことはしない。
新しいことをやっていくことには、忍耐と体力が必要です。
発信をしても誰にも見られなくて、モチベーションが落ち込んだり、
地道な作業の繰り返しに飽きてしまうこともあるかもしれません。
そんな乗り越えることが必要な状況に対して、
ひろゆき氏が実績する継続の秘訣が紹介されています。
それは、「ルールは徹底的に甘くする。」ということです。
ひろゆき氏は必要最低限のやらなくてはいけない事がある時、
あえて自分の好きなことを目いっぱいやってから作業に取り掛かるそうです。
例えば、「ゲームを4時間やってから、領収書を1枚作ろう。」
というようなルール設定をします。
その理由は、自分に罪悪感を持たせることを、仕事に打ち込むエンジンにしているからだそうです。
一度始めてしまえば、最低限のこと以外もやるべきことが見えてきて仕事のリズムをつくることができるということです。
また、ひろゆき氏がポリシーとして大切にしていることは、
「ムダなことはしない」ということです。
具体的な例としては、デザインやライティングのように、明確な答えやゴールのないものに対して、100点を求める努力はしないということです。
そのような仕事は、自分の中で完成と思ったら完成にしてしまい、早めに手放してしてしまうことが重要です。
世の中に出す前から細かい部分まで議論を重ねて時間をかけることは、徒労に終わる場合が多いです。
まずは、リリースしてみて後から修正していくというスピード感のある姿勢が必要なのです。
③スキル以外に「レア」になる。
スキルというのは、代替え可能なものです。
これまで任されていた仕事も自分より能力が高い人が現れれば、その人に任せられてしまいます。
そして、機械がそれをできるようになったら、もちろんコストの低い機械に代替えされてしまいます。
では、スキル以外で仕事を獲得する為に必要なこととは、何でしょうか?
飛びぬけたクリエイティビティや、強烈なリーダーシップ。。。
などでしょうか?
それがあったらありがたいのですが、
ほとんどの人はそんなものを持ち合わせていません。
ひろゆき氏が語るスキル以外で必要なものとは、非常にシンプルです。
それは、「動物的に強くなる」ということです。
かなりアナログですよね。
動物的な強さとは、以下のようなものです。
- つらいことを喜びに変える思考を持つ。
- 守ってくれそうな感じを醸し出す。
- イヤなことはしないという強いマインド。
意外とこれらを一貫して実践できる人は多くはありません。
このような動物的な強さで「レア」な存在になることは、
人が未知との遭遇をしたとき、
「あの人ならやってくれるかもしれない」
という淡い期待を感じさせます。
これが、先行者になると同時に成功の始まりであります。
考察
ひろゆき氏は、書籍の中でこれからの日本が進むべき方向性として「ベーシックインカム」についても言及しており、個人的にも非常に共感した内容でもあります。
上記の2つの国は、主に観光産業で生き残っています。
キューバはアメリカからの制裁で60年代の街並みがそのまま残っています。
これらの資源により、観光産業が発達し、国民はほぼ公務員だけで回っているそうです。
つまり、「変わらなかったことが産業を生んだ」と言えます。
日本においても、観光産業においては「変えないこと」で長期的な成長が見込めるのではないかと思います。
そして、
「社会」は、観光産業による外国からの収益によって国民に資源配分をしていく。
「個人」は、自由な発信により自分たちで新しいビジネスをしていく。
こんな未来を想像することができました。