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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

見た目が怖すぎる元ヤンが部下になってしまった時に考えたこととその対応について。

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見た目が怖すぎる元ヤンが部下になってしまった時に考えたこととその対応についての話。

 

「ヤンキー」という人種も、もはや絶滅危惧種かもしれません。

 

今の20代では、ヤンキーなんてほぼいませんし、

そんな言葉もほとんど死語になってきてますよね。

 

しかし、僕の年代より少し上の30代半ばくらいの年齢だと、

まだその子孫というか生き残りが多少なりとも生存している気がします。

 

もちろん、現在進行形でヤンキーという訳ではなく、

「元ヤンキー」の風貌や性質を引きずっているという意味です。

 

僕は、学生時代はかなりの田舎で育っていて、

当時は、比較的ヤンキーが多い環境にいたと思います。

 

しかし、だからと言って免疫があるわけではなく、

恥ずかしながら、彼らに怯えつつ常に接点を持たないように努めて学校生活を送っていました。笑

 

大学に進学後は、これでようやくそういった人々とのつながりも無くなるな。

と胸をなでおろしていた自分ですが、まさか社会人でマネージャーになり、

元ヤンの部下を持つことになるとは夢にも思いませんでした。

 

元ヤンのOさん

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彼は身長180cmくらいで、「闇金ウシジマくん」の丑嶋社長のような強面の風貌でした。

鋭い目つきで、耳には何か所もピアスの跡がありました。

 

人を外見で判断してはいけませんが、

一目でヤバイやつがいるな。という印象でした。

昔、高校にいた怖すぎる先輩という感じです。

 

聞くところによると、元暴走族だったそうですが、そこから改心して契約社員として、

販売の担当で会社に就職してきたそうです。

 

年齢は、僕の二歳上という絶妙に気まずい年の差でした。

 

周囲からの評判はまぁまぁで、

出来に関してはムラがあるけど仕事は熱心。

 

しかし、キレると手が付けられない。

という恐ろしい情報も耳にしました。

 

Oさんには、頼むから僕の在任中にできる限り問題を起こさないでくれ!

そんな気持ちでした。

 

Oさんが起こしてしまったトラブル

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問題を起こさないでほしいと思っていた僕の心境とは裏腹に、

早速トラブルが発生してしまいました。

 

トラブル内容は、顧客対応でした。

 

顧客からはこんなクレームが入ってしまいました。

 

「対応が不愛想で、客をあしらうような対応を取られた。」

というものでした。

 

顧客には、僕から謝罪をして事なきを得ましたが、

その後のOさんの指導の方が僕にとっては重荷でした。

 

逆切れされたらどうしよう。

などという余計な心配事などにも頭を抱える始末でした。

 

その後、Oさんと話をして僕は彼の印象は少し変わりました。

 

まず、最初にしっかりと謝罪をされたこと。

 

また、その外見から「つもりはない」のに勘違いされてしまうのが

多いことをコンプレックスに感じている。ということ。

 

今回のクレームに関しては、

客の方から扱っている商品を馬鹿にするような発言があった為、

あえて、少し冷たい態度をとったところ、

逆に客の方が怯えた感じで店を後にしたということでした。

それが後から電話のクレームになった。

という訳です。

 

そこで、僕も腹を割って話そうと思い、

 

  • 僕自身、Oさんの事をめちゃくちゃ怖い人だと思っていたこと。
  • 第3者には、人を中身で見てもらえないこと。
  • 顧客対応で、怖さという「武器」は使うべきでないこと。

 

これらの事を話しました。

 

さすがに、上司である僕がOさんにビビッていたということが、

本人的にはかなりツボだったようですが、しっかりと受け止めてくれた様子でした。

 

Oさんとの対応で意識するようになったこと。

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その後は、Oさんとも普通に話すようになり、

円滑に上司と部下の関係でコミュニケーションをしていく上で、

気をつけるべき点も見えてきました。

 

1.言うべきことは言う。

 

これは僕の勝手なイメージしていたことですが、

ヤンキーは上下関係に厳しい。

というのは、あながち間違っていないかなと思います。

 

Oさんは、年下であっても、上司である僕に敬意を払って接してくれていると感じます。

また、その中で、ポジションが上である以上は、

オブラートに包まず、物事をハッキリ言ってほしいという姿勢を感じます。

 

僕は、少し遠回しに物事を人に伝えてしまうクセがありますが、

そのような言い方をすると、明らかにOさんは納得していなさそうな表情をするので、

ストレートにものを伝えるということの重要さも学びました。

 

2.プライドはキズつけない。

 

Oさんは、自分が担当している商品には並々ならないプライドを持っています。

 

それが間違った形で表れて、顧客クレームにつながってしまったことは、

良くないことですが、それは大切なことだと思います。

 

だからこそ、Oさんだけが特別ということや、気を遣ってではなく、

全体最適の中で、不用意に担当や商品の入れ替えを行うことは、

働くメンバーの自尊心にも強く影響するということを実感しました。

 

本社の指示で、そのようなことは致し方なく発生するものですが、

その間のポジションである自分が、現場の意思が尊重される形で、

調整の動きもしなくてはいけないと思っています。

 

3.プライベートには干渉しない。

 

これは単純に、僕の自己防衛本能です。

 

仕事でこそ僕はポジションが上ですが、

人生経験もプライベートもOさんの方が充実していると思います。

(そもそも充実度の尺度は、人によって全く違うので、主観的な見方ではありますが…)

 

その両方が混ざり合って、

「上司と部下」という線引きが曖昧になることを避けたい。

というのが理由です。

 

Oさんのプライベートの趣味であるバイクなどは全くわかりませんし、

パチンコなどもいきません。

 

そして、彼も積極的にそのような話題は出しません。

 

その絶妙な距離感は、そのままでいいかなと思っています。

 

まとめ

 

言うべきことは言う。

⇒ストレートにものを伝えるということの重要性の学び。

 

プライドはキズつけない。

⇒全体最適の中で、プライドをキズつける選択をしてしまう前に、

できる限りの調整をする。

 

プライベートには干渉しない。

⇒「上司と部下」という線引きが曖昧になるコミュニケーションは取らない。