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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【企業分析】モデラートから学ぶパーソナルスタイリングの可能性【ソージュパーソナル】

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【企業分析】モデラートから学ぶパーソナルスタイリングの可能性【ソージュパーソナル】

 

正解が無い。

 

僕自身、ファッションに携わる仕事をしていて感じる難しさです。

 

ファッションアイテムは、テイスト、素材、色、サイズを、個人の用途、趣向、年齢、体型、肌色などの要素という無限の組み合わせの中から選ばなくてはいけないからです。

 

その膨大な組み合わせの中から自分が納得のいくものを見つけるのは、大変な労力です。

 

毎日同じデザインの洋服を繰り返し着ていてそれがパーソナライズされているスティーブ・ジョブズのような人もいます。

 

もちろん、彼も選ぶ時間が惜しいという思いもあったのかもしれませんが、自分のスタリングが確立されるまでは様々な試行錯誤や自分の美学が反映されていると感じています。

 

僕からすると、ジョブズのように、自身の変わることのないスタイルがアイデンティティとなり、支持されるというのは、最も難易度の高いことのように思います。

 

そのようなことを表面的にだけマネしても、ファッションの良い側面を十分に享受できないと思うからです。

 

やはり、個人的には場面や場所、気分に応じた自分なりのファッションを形成することは大切だと思っています。

 

特にビジネスの場面では、自分のことをよく知ってくれている人でない限り、第一印象のファッションが自分のイメージに大きく影響を与えていることを実感しているからです。

 

一方で、僕らを取り巻くオケージョンも、ファッションアイテムの幅も、どんどん複雑化しているのが現状です。

 

そんな状況の中で、これまではアパレルショップの販売員が、スタイリングのコンサルティンを兼ねていましたが、その店やブランド、オンラインとオフラインという境界線を越えた高度なスタリングの必要性を感じています。

 

そんな課題に対して、新しいソリューションを提案しているのが、モデラートが運営するパーソナルスタイリングのサービスです。

 

モデラートとは?

プロのスタイリストが対面もしくはオンライン上でのカウンセリングの内容に基づき、お客様毎に個別のコーディネートの提案画像を毎月もしくは3ヶ月毎に定額で配信、着こなしのご相談にお答えするオンラインパーソナルスタイリングサービスです。

ソージュパーソナル:https://press.soeju.com/about-soeju/

 

モデラート」のブランドフレームワーク分析

  1. 「ターゲット」⇒顧客
  2. 「バリュー」⇒提供価値
  3. 「ケイパビリティ」⇒リソース・オペレーション
  4. 「ビジネスモデル」⇒プロフィット

 

この4つの切り口から分析を行っていきます。

 

ターゲット

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「30代、40代の働く女性」

 

モデラートのCEOである市原氏が事業を立ち上げたきっかけも自身が、仕事や家事に追われて、なかなか毎日のコーデまで考えている余裕がないという悩みが出発点だったそうです。

 

このような働く世代の女性に対して、プロのスタイリストが、個別にピッタリくる着こなしを教えてくれるというサービスの可能性を見出したのです。

 

バリュー

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「時間価値の向上」

 

これには2つの側面があると思います。

 

    1. 最適なコーディネートを選ぶ時間の短縮。
    2. 最適なコーディネートがビジネスにおける生産性を高める。

 

https://veryweb.jp/prtimes/management/36016/

 

ケイパビリティ

プロによるパーソナルスタイリング

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  • 代官山のサロン、もしくはオンラインにて体型タイプ・ファッション志向診断を行い、お悩み・ご希望を丁寧に伺います。(¥5,000/1時間)

 

  • 毎月もしくは3カ月に一度、お手持ちの洋服とお勧めアイテムを組み合わせたスタイリング提案が届きます。お勧めアイテムはリンク先で購入できます。迷った時はスタイリストに相談も可能です。(¥3,000/毎月、もしくは¥3,000/3か月毎)

 

https://veryweb.jp/prtimes/management/36016/

 

自社ブランド<ソージュ>

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コンセプトは、ファンクショナルラグジュアリー。装いの「目的」から考えた、上質で知性の宿る、スタイリングが楽しくなる服。

 

 2015年からパーソナルスタイリングサービスを提供してきた中で、「スタイリストがお勧めしたいのに案外探すのが難しいアイテム」が見えてきました。それは、「大人向けの上質な素材」の「ベーシック」で「ほどよい価格」の定番アイテムです。

 

 『SOÉJU』は、トレンドに流されずに長くお楽しみいただける上質なアイテムを、数を絞って展開することで、市価の6-7割の価格でご提供します。第一弾はワンピース、ギャザースカート、タックパンツを展開。シルエットの美しいシンプルなワンピースや、体型に合うボトムスがあれば、安心してトップスや小物のスタイリングで遊びを出すことができ、着こなしのバリエーションを楽しめます。

 

https://veryweb.jp/prtimes/management/36016/

 

 

収益モデル

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コンサルティングフィーのD2Cブランドのオンライン販売における価格設定」

 

モデラートでは、パーソナルコンサルティングなどが、1回3~5万円程度の価格帯に対して5千円という非常にリーズナブルな価格設定です。

 

また、それと同様にD2Cブランドである<ソージュ>も、価格は1万円前後で、ファストファッションよりは高いものの、百貨店やセレクトショップで取り扱われるブランドと比較すると非常にリーズナブルです。

 

より多くの人に新しいファッション体験を提供することで、認知を拡大する戦略だと推測できます。

 

また、今後リアル店舗での来店がより縮小するであろう社会の中で、オンラインで完結できるよりパーソナライズされたサービスの需要は拡大していくと思います。