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30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

上司から絶対に引き受けるべきではないクソ仕事について考えた。

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上司から絶対に引き受けるべきではないクソ仕事について考えた。

 

「クソ仕事」とは、生産性が限りなく低く、会社や社会に対して全く利益をもたらさない仕事のことを指します。

 

特に、ホワイトカラーと呼ばれるオフィスワーカーの間では、このような「クソ仕事」が蔓延してしまっていることも文化人類学者デヴィッド・グレーバー教授もその著書である『BullShitJobs』(クソ仕事)の中で語っています。

 

 

「イギリスの調査会社「YouGov(ユーガブ)」が私の言葉を引用して行なった調査によると、「自分の仕事は社会に意味のある貢献をしているかどうか」という質問に対して、37%の人が「まったくしていない」と答えたのです。「どちらかわからない」が13%、「間違いなく貢献している」と答えた人は50%にすぎませんでした。

 

多くの人が働くことに意義を見出せていない。バスの運転手や看護師、あるいは清掃係であれば、直接的に社会に貢献しています。ところがデスクワークの人に目を向けると、「自分の仕事は世の中にどう役立っているのかわからない」と密かに思っている、そう考えるようになりました。」

引用:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/69052

 

僕自身も日常の仕事の中で、「意味のある貢献」を全く感じられない仕事を上司から押し付けられていると感じる場面が多数あります。

 

それは、どんな場面か?というと…

 

  • 上司が出世するための「アピール」の為だけの仕事
  • 上司のメンツを守るだけの仕事
  • 部署間のセクショナリズムによって生まれる仕事

 

こんなものがたくさんあります。

 

今回の記事ではその中でも、僕が経験して「こんな仕事は絶対に引き受けるべきではない」と感じた具体的な業務についてまとめていきたいと思います。

 

1.上司の為だけのムダな緊急業務

それは、全くの計画外の仕事です。

計画段階では、上司にいくら報告しても全く興味を示さなかった案件が、いざ具現化されると、途端に介入してくるパターンです。

 

もちろん、その指摘が的を得ていて確実に実行や改善すべきことも場合は、すぐに指示に従うべきです。

 

しかし、「なんとなく違うんだよなぁ」「もうちょっとなんとかならないもんかね?」といった非常に曖昧で感覚的な指摘によって、計画にはなかった煩雑な業務が突如として降ってくるということがあります。

 

それらのことは、いくら大急ぎでやったとしても時間に余裕がない中でクオリティとしては不十分なものになります。そして、なにより当初の計画に大きな支障を生じるという損失が発生します。

 

上司としては、「自分の立場として何か指摘をするべきだ」という軽い気持ちかもしれません。しかし、その一言によって多くの人的リソースや時間が奪われることを、強く認識してほしいものです。

 

そして、言われる側としてもそのような無意識な理不尽に対して、論理的に反論できる能力を持ち合わせる必要もあると感じています。

 

2.デジタルで代替え可能なアナログ業務

部署における何かしらの数字が好調な場合、上司としては自分のアピールの絶好の場となります。

 

アピールであれば、勝手に自分一人でやってもらえれば済む話です。

しかし、これに部下を巻き込むケースが非常に多いと感じます。

つまり、「アピール用」の資料作成というやつです。

 

特に、自分のアピールのための資料に関しては、社外に向けた資料よりも圧倒的な熱量を注ぎこむ上司がいます。

 

その中には、翌日にならないとシステム反映されないようなデータまで手集計をも求められたりします。

 

それは信じられないほどの生産性の低さです。

しかし、会社の上役にアピールをするためのアポイントをとってしまった上司にとっては、生産性など関係なく、とにかく時間内に資料を部下にまとめさせることだけが目標になってしまっているのです。

 

このようなアナログ業務は、いくら社内のシステム性能が向上しようが、上司の意識が変わらなければ何の意味もありません。

 

そしてなにより、結果を残すほど面倒な業務を押し付けられるという経験をしてしまった部下のモチベーションは推して知るべしです。

 

3.セクショナリズムによる二重業務

同じような仕事を同じ社内の複数部署で行ってしまうという大企業特有の愚行です。

なぜ、このようなことが起こるのか?

 

企業風土によって異なりますが、僕の会社の場合は、社員の多くが部署間での情報共有ということに非常に気を遣います。

 

本来、会社全体にとって意味のあるデータであっても、特定の部署の評価を上げる・もしくは下げるという意図があるんじゃないのか?と発信した側が責められるという風潮があるのです。

 

これは、間違いなく大企業におけるセクショナリズムの弊害です。

 

それ故、どの部署も情報を小出しにしかせず、ふたを開けてみるとみんな同じような情報収集をしていたなんてことがあります。

 

なんとも、バカバカしいことですよね。

 

しかし、いきなり社風を変えることも、セクショナリズムに固執する各部門長の入れ替えを行うことも、現実的ではありません。

 

大切なのは、水面下で部門間のコネクションを持ち、もらえるものはもらっておくということだと思います。

 

まとめ

今回ご紹介したようなクソ仕事は本当になくなってほしいと切に願っています。

 

そのようなクソ仕事に対して回避や反論の努力を求められることすら悲しいことですが、これは仮に自分がフリーになったり、もしくはベンチャー企業で働くことになった時、持っていて損はないスキルだと思います。

 

そのような、大企業とは違った発展途上の環境というのは、より過酷なサバイバルだと思います。

 

そうした時、完全に整備され尽くされた環境にいた人間よりも、人間臭さにまみれた環境にいた人間の方が、耐えられる場面も多いのではないかと思います。

 

転職の予定はありませんが、そんなプラスな要素も少しは考えないといけません