seiblog

30代ビジネスマンの備忘録。 マネジメントやマーケティングに関するビジネススキルや、サウナ、ウィスキー、時計などの趣味について。

【草加健康センターから学ぶ】さりげない小さな変化にこそ感動があると思った話。

f:id:seiburo:20220224092130p:plain

【草加健康センターから学ぶ】さりげない小さな変化にこそ感動があると思った話。

 

1年半

 

これは、僕がサウナにハマってから現在までの期間だ。

休日や早く仕事を切り上げられた日には、様々なサウナに通うことが、僕のライフワークになりつつある。

 

週2回は必ずサウナ施設を訪れていることを考えると、これまで合計で150回以上ということになる。ちょっと、入りすぎでは?と思ってしまう自分がいる一方で、毎日でもサウナに行きたい中毒気味な自分もいる。

 

そんなサウナ行きたすぎる僕だが、特に通い詰めている施設がある。

 

それが、草加健康センターだ。

 

草加健康センターの魅力は過去の記事でも語っているので、施設の詳細はそちらに預ける。

 

seiburo.hatenablog.com

 

今回の記事で着目したいのは、同施設に1年半通い続けている中で、僕が気づいたことである。

 

それは、初めてきた人にとっては全く気付かないような「さりげない小さな変化」が来店の度に見られるということだ。

 

1つ1つはほんの小さなレベルなのだが、そのサービス精神や改善努力というものに、同じBtoCという業種に関わるひとりの人間として、見習うべきポイントが多数あるように感じたので、ブログにてまとめたいと思う。

 

僕が感じた4つのさりげない小さな変化

ととのい椅子

サウナというのは、決してサウナで汗をかいて終わりではない。

 

「サウナ⇒水風呂⇒外気浴」

 

この一連の動作を持ってはじめてサウナによる「ととのう」という快感を得られることができるのだ。

 

そして、「ととのい」の状態へ導かれる最後のフローとして外気浴をする為に座る椅子を、俗に「ととのい椅子」という表現をする。

 

前置きが長くなったが、施設によっては、この「ととのい椅子」が無い場合や、数が非常に少なかったり、また清潔感がないなど、さまざまな問題に出くわす場合がある。当然、そのような場合のサウナ体験は、やや消化不良気味になってしまう。

 

当然、逆にこれらの条件がすべてクリアされていると非常に満足度が高まるわけである。

 

草加健康センターは、この顧客心理をしっかり読み取っているようで、尋ねる度に「ととのい椅子」の数が増えている。しかも、これが通路導線を邪魔するようにむやみやたらに置かれているのではなく、まるで、もともとそこにあったかのように、ひっそりと自然に増えているのである。

 

また、一定のスパンで新品の椅子に入れ替えも行われていたり、メンテナンスがしっかり行き届いている部分にも、この施設ならではのサービス精神を感じる。

 

個人用サウナマット

大量の発汗を伴うサウナ室内では、衛生面を保つ為に、汗を吸収する為の「サウナマット」と呼ばれるタオルが室内に敷き詰められているのが一般的だ。

 

このサウナマットだが、サウナの専門施設になると、室内全体に敷かれているものに加え、より手厚いサービスとして個人用のマットが用意されていることも多い。

 

当然、草加健康センターも同様に「個人用サウナマット」というものが存在する。

 

この「個人用サウナマット」に、つい最近変化があった。

それは、これまでタオルだったものが、水泳のビート版に使用されているようにポリエチレン素材のマットに変わったのである。

 

正直これには、賛否があると思う。

 

なぜなら、以前のタオル素材であれば使い放・題使い捨て方式で、使用前はいつでも衛生的な真新しいタオルを使うことができ、使用後はサウナ室の出口にある回収ボックスに収めるだけだった。

 

それが、ポリエチレン素材になったことで、同じものを多くの人と使いまわしなので衛生面がやや気がかりなのと、使用後は自身で汗を洗って出口のラックに戻さなければならないという煩わさがあるのだ。

 

しかし、メリットもある。

 

1つは、以前のタオル素材のマットでは、やはり汗の浸透を押さえきれないということだ。つまり、マットを敷いているのに、発汗量に負けて、その下も汗でびっしょり。。。ということがけっこうな確率であったのだ。それが、ポリエチレン素材に変わったことで、だいぶなくなった。

 

もう1つは、個人用マットの交換が必要ないということである。つまり、使い終わったマットの回収と新しいマットの準備の時間がなくなったということである。

 

客側からしたら、マット交換の度に出入口でやや待たされるという煩わしさや、交換の際にドアが解放されることで室温が不安定になるといったストレスはなくなったと言える。

 

店側からしたら、単純に1つの大きな重労働がなくなったことになるので、どちらかというと客側よりはやや店側にとってのメリットが大きい要素だと思う。この労働力が削減されたことによる新たなサービスを期待したいところではある。

 

手荷物置き場

サウナを楽しもうと思えば思うほど、必要なアイテムは増えてくる。

ざっと思いつくだけで以下のようなものがある。

 

・サウナハット

・サウナマット

・ドリンク

など…

 

サウナ好きは、意外にも荷物が多いのだ。

しかし、これにも置き場をどうする?という問題がある。

 

一般的な温浴施設などの私物置き場にこれらを置こうとするとやや手狭間感が否めない。

 

サウナ施設によっては、洋服や鞄を入れるロッカーとは別に、浴場の入口にオープンの手荷物ロッカーを設置している施設もある。しかし、これはこれで、荷物を取りに行くのに、サウナと入口を何度も行き来しなければいけないのが何とも煩わしい。

 

しかし、草加健康センターに最近設置された手荷物置き場は画期的だった。

 

個人ごとに分かれているのは、もちろん。

浴場内に設置されているのは、もちろん。

なんと、サウナ室の真横の壁に設置されているのだ。

 

このサウナファーストのホスピタリティたるや、「さすがだな」と感心でため息が出てしまった。

 

グッズ販売

サウナに関するグッズやイベントというのは、現在のブームに伴って少し前と比べるだけでもずいぶんと増えているように感じる。

 

その分、ブームに乗っかっただけで完全に意志の無い営利目的のものも散見される。

 

一方で、草加健康センターもサウナグッズ販売にはかなり力を入れており、来店する度にどんどんオリジナル商品が増えているように感じる。

 

しかし、そこには「サウナ文化を盛り上げたい」という明確な意思を感じる。

 

サウナハットやTシャツ…どの商品もサウナ好きへ向けて、サウナを楽しむ為につくられているということを感じ取ることができるができるものばかりだからだ。

 

まとめ

ここまで、日々変化することに価値があるものもあれば、一方で変わらないことに価値があるものもある。

 

その意味で、草加健康センターは、最もコアなサービスである「サウナ」と「温泉」は、全くと言ってほど変わっていない。むしろ、そこは変わっては欲しくない。

草加健康センターが、全国のサウナ施設の中でも聖地と呼ばれる理由は、この「変化と普遍のバランス」が非常に優れているからだと思う。

 

この「変化と普遍のバランス」というのは、どんなビジネスにおいても重要な概念だと思う。そんなことを改めて、こよなく愛するサウナ施設から学ぶことができた。