【書評】『人の運は「少食」にあり』から学ぶ1日2食主義の効能。
健康的かつ集中力を持続させて日々の生活を送る為に、睡眠と同様に大切なことは食事だと思っています。
僕自身も、規則正しい時間に適切な量の食事を摂ることを意識するようにしていましたが、『人の運は「少食」にあり』という本と出会い、これまでの自分が常識だと思っていた食に対する意識が大きく変わりました。
具体的には、
- 少食は身体によくない。
- 1日3食が適正量。
- 食事量は朝多め、夜少なめがベスト。
これらの自分の認識が間違っていたことに気づきました。
今回の記事では、『人の運は「少食」にあり』を参考にしながら、正しい健康的な食生活について解説していきたいと思います。
1日2食主義のメリット
人間は、食べたものが完全消化され排泄を終えるまで、「18時間」を要すると言われています。つまり、僕らが常識としている「1日3食」という食事量では、ほとんど胃を休ませる時間がないと言えます。
本書の主張としては、食事と食事の間隔を18時間空けるために、1食を抜いて「1日2食」を実践することが心身ともに健康になる秘訣であるというものです。
食事の間隔が短いことによる弊害は、胃腸に負担をかけるだけでなく、内臓全般を酷使することにもつながります。
それは、食べ過ぎによる肥満が短命につながっていることからも言えます。
そこで、18時間の間隔を適切に確保する為に、著者がおすすめする方法は朝食を抜くことです。夕食から翌日の昼食までの食事をしないことで、ごく自然に半日の断食を行うことができるからです。
1日3食という常識の幻想
そもそも、この「1日3食」という食事習慣は、アメリカのトースターメーカーが、自社製品の販売の為に、消費者に朝食を摂ることを促すキャンペーンを実施したことが起源とされています。
このキャンペーンは、資本主義的な成功を残し、海を渡って日本でも定着したという経緯があります。
資本主義的成功とは、人々が食物の消費量を増やし体調に不調をきたすことと引き換えに、食品業界・薬品業界・医療業界など様々な業界への経済効果が期待できる点を指します。
また、日本の学校教育の中でも、「朝食」を摂取することを促す教育がされていますが、その背景にも経済的利潤を追求する政府の背景があると言えます。
(国民全員が朝食を摂ることで1.5兆円の経済効果があると言われています。)
「朝食をとらない子どもは成績が悪い」のような頻繁に引用されるデータに対しても、著者は本質的な問題は、恒常的な食事内容や睡眠時間にあると指摘します。
1日1食主義のリスク
GACKTさんやビートたけしさんなど…「1日1食」を公言する有名人もいます。
このような話を聞くと、どうしても食事回数だけに着目して憧れてしまいがちです。
しかし、憧れだけの中途半端な模倣は、単に健康を害するだけの結果に終わってしまいます。
なぜなら、「1日1食」で健康のバランスを保つ為には、1食で植物性から動物性までの完全栄養を摂取する必要があるからです。
偏った栄養バランスの食事で、1日1食しか食事を摂らなければ、たちまち体調を崩してしまいます。
「1日1食」で完結させるには、それなりの栄養配分や分量を準備して行う必要があるのです。そして、食事だけでなく、睡眠時間の管理などトータルで考える必要があるのです。
まとめ
健康的な食事との向き合い方の本質として感じたことは、1日の食事の回数はなるべく少ない方が良いということはもちろんですが、その食事で何を摂取するか?ということだと思います。
- 肉中心よりも野菜中心
- 加熱食材よりも生食材
など検討すべき要素はたくさんあります。
いくら食事の回数を減らしても、カップ麺だけで凌いで、夜更かしをしていては意味がありません。
- 食事回数
- 食事内容
- 睡眠時間
総合的な視点から自分の生活を捉え直し、バランスを保つことが何より大切だと思います。